2014/4/6 カラオケを歌える黒湯温泉
大田区の銭湯探訪、本日は「ゆ~シティー蒲田」。JR蒲田駅に近い、わりと新し目の建物。ここの売りは、何と言っても露天風呂が黒湯温泉であることです。
以前大田区の銭湯ウォーキングに参加した時、ここ、ゆ〜シティー蒲田がイベントのチェックポイントの一つに設定されており、お店の前には水色のポリバケツが置いてありました。バケツの中には黒湯が入っていて、自由に黒湯に手を突っ込んでいい体験コーナーになっていました。黒湯はすでに冷めかけていたけど、それでこの銭湯は黒湯温泉の銭湯だと知ったのでした。
入り口から階段で二階へ登り、玄関を入ってフロントで回数券を渡すと、背後の階段の上からものすごい音量のカラオケ熱唱が聞こえてきました。一曲百円で歌えると書いてあります。お風呂の中にも聞こえたりするのかなあと考えながら女湯ののれんをくぐります。
中には女子大生らしき、ピチピチの三人がバスタオル姿でベンチに座ってぼーっとしており、若い子が銭湯にいるなんて珍しいなと思いながら入りました。浴槽は室内に4つ〜5つとサウナ、浴槽の奥に外に出られるドアがあって、外には半分露天の黒湯温泉の浴槽があります。室内の浴槽は、二面の壁に沿ってL字型に並んでいるのですが、角に配置されたジャグジーを頂点に、左右に段差をつけてあり、ひな壇か宝塚歌劇団の舞台の階段のようです。段々がついているので、浴槽全部に人が入っていると、中の人は壁に背を向けて全員洗い場の方を向きながらお湯につかるので、洗い場から眺めると全裸の人たちがバラエティのひな壇芸人のように並んでいるように見えてしかたないのです。吹き出してしまう。やめて。こっち見ないで。
笑っちゃうので、なるべく浴槽のほうを見ないようにしながら身体を洗い、俯きながらお風呂に入ろうとして気づきました。段差が激しい。全部のお風呂が段々になっている上に一段一段がけっこう急なのです。これは、膝が痛い人にはつらいお風呂だなあと思いつつ、露天風呂に行ってみたけど、こっちも段差が急だった。これ、設計した人はきっと身体がどこも痛くなったりしてない、若い人なんだろうなぁ。お客さんの年齢層が比較的若めだったのも納得の段差でした。男湯はどういう設計になってるのかなあ。
私も浴槽の中でひな壇芸人となり、ぼーっと洗い場で身体を一心不乱に洗う人たちを眺めていて、もう一つ気づいたことがあります。
女性って、髪の毛が長い人もいますでしょ。長いと髪の毛がお風呂に入らないように上げるでしょ。その時、襟足の髪の毛をうっかり一筋残しちゃう人がけっこう多いのです。ヤンキー夫婦の息子が襟足だけ長い髪型をよくしてる(そして茶髪)のを見るのですが、ちょうどその部分。
あー、ヤンキーテイルが、ヤンキーテイルが、うっかり残っちゃってるよ!お姉さん!お姉さんって!(たぶん私より年下)ザバッとお湯から上がって、後ろから髪の毛を上げてあげたい衝動をこらえつつ見ないようにして入浴。ついでに自分もヤンキーテイル出てないか確認したりして。
黒湯温泉はちょうど炭酸の抜けたコーラみたいな見た目で、お湯の肌へのあたりはなめらかでした。そしてほかほかあったまります。あったまり過ぎて、のぼせ気味になったので、水風呂でクールダウンしてたら、うっかり浸かり過ぎて、久しぶりに「水風呂の向こう側」へ行ってしまいました。
※「水風呂の向こう側」とは、身体を水風呂で冷やし過ぎて出てくる症状のことで、頭がぼーっとして、奥歯のさらに奥の方から冷たい金属の味がしてくることを言います。何故そうなるのかは不明。誰か知ってたら教えてください。ちなみに私の造語です。
お風呂から上がるとカラオケの音が静かになっていたので、偵察のために階上に上がってみたら、広ーい畳の大広間に長机が何列か並び、その前には緞帳付きの舞台があって、ガチなカラオケ会場でした。しかし、もう誰もいませんでした。ちょっとさみしい。
ここでお風呂に大人数で入った後、飲み会したら楽しいだろうな!誰もいない広間のはじっこでコーヒー牛乳を飲んで建物を出ました。銭湯にはコインランドリーが併設されているのですが、学生らしいカップルが洗濯物が終わるのを待ちながらペットボトルのジュース片手に楽しそうに会話していて、私も、あんなキラキラした青春時代送ってみたかったなあと眩しく思いながら帰宅。
ここが自宅から一番近い黒湯温泉の銭湯ということが分かったので、また行こうと思います。
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