2013/12/5 ヨーダのいる銭湯

週末、先輩のご自宅で恒例の歳末大感謝パーティを心ゆくまで楽しみ、帰宅したのが23時だったので、まだ間に合う!と急いで支度し、いそいそと銭湯へ。


家にほど近い銭湯、東湯へ行きました。以前池袋に住んでいた時、最寄りのご贔屓銭湯の名前が東湯(A.K.A 湯〜ゆ〜ランドあずま)だったので、親しみを感じつつ暖簾をくぐります。入り口の床が四角くくくり抜いてガラス貼りになっていて、ガラスの下には池で鯉が泳いでるのが見える。踏み抜かないようドキドキしながら入店。


下駄箱を見ると、おや?閉店一時間前にもかかわらずお客さんが一人しかはいってない。あれー?もしかしてもう閉店してる?と思いつつ、こわごわ覗いてみると、ヨーダそっくりのおばあちゃんがフロントで煙草をふかしていて、こんばんはー、と声をかけてくれました。


「閉店0時ですよね?まだ入れますか?」と訊くと、だいじょぶよー、との答え。回数券を渡すと、「サウナに入る?入るならスイッチいれるけど」と聞かれました。大抵のところはサウナは別料金なのですが、聞くと「いいよ、別に料金ウチはいらない」と太っ腹なことを言うのでありがたくスイッチ入れてもらいました。このヨーダの台詞について、後でなるほどと納得することになるとは、この時は知る由もありませんでした。


サウナのスイッチを入れてないということは、つまり、今、もしかして女湯にはお客さんが…


いない!!

まさかの貸し切りーーーー!


浴槽の奥の壁には雅な御所車のタイル絵があり、テンション上がりながら10秒で服を脱ぎ洗い場へ突入。


銭湯の洗い場では、大抵の場合において奥の浴槽に近いほど上座になります。当たり前ですが、入り口に近いほど寒いからです。いつもは遠慮して上座が空いてても常連さんが後からくるかも、と座らないのですが、今日は一番上座の浴槽横に陣取っちゃいます。


シャワーをひねると…あれ?あれ?

お湯が…弱い…。


前に住んでいた築50年のマンションは、お湯を出すとチョロチョロしか出ず、浴槽にお湯を貯めるのに時間がかかりすぎて、貯めてる間にお湯が冷めるという事態が発生するばかりか、シャワーの弱さが致命的で、壁のフックにシャワーヘッドをかけてお湯を出しても、勢いが弱すぎるためお湯が垂直にダラーっと落ちるだけで、自分の身体には全くかからないという何とも切ない仕様でした。


このシャワーのことを瀕死シャワー(AKAジョワー)と呼び、個人的には「味がある」と自分に言い聞かせて半ば無理やり愛でていたのですが、まさかお金を払って入った、入浴に目的を特化した銭湯で瀕死シャワーに遭遇するとは!


辺りのシャワーを全部試したけど、全部瀕死シャワーだったので、シャワーを使用するのは諦めて、蛇口から出るお湯だけで頭と身体を洗いました。まあ、昔ながらのお風呂と思えばね…私が子供の頃は、シャワーはお風呂になかったし…。


浴槽で身体をひととおりあっためた後、サウナに入ってみよう!と思いドアを開けてみると…あれ?あれ?


サウナが…ぬるい…。


だから貸し切りだったのか!!

これで別料金取られてたら頭に来るところだった!なるほどヨーダは正しい対応だった!


サウナにいるよりお湯に入ってたほうがよほどあったかいので、浴槽に長めに入ってよくあったまり、早々に退場。


脱衣所には必ずある、十円玉を何枚か入れて時間制限付きで使うドライヤーも無かったので、濡れ髪のまま、神田川を歌いながら帰りました。洗いー髪がー、芯まで冷えてー、という昭和な風景を、平成25年に自ら体験するとは思わなかった。


帰りにヨーダは男湯を掃除していたみたいで、ありがとうございましたー、と声をかけると奥から出て来て、また来てね!寒いから気をつけて帰ってね!と声をかけてくれました。


接客は感じいいんだけど、基本仕様がイマイチという、何とも歯がゆい銭湯。でも、まあシャワーがないと体洗えないかっていうとそんなことないし、サウナも別に私は必須じゃないし、浴槽にたっぷりお湯が入ってて手足を伸ばして気持ち良くお風呂に入れれば、それでいいじゃないか…とも思います。


途中、神田川の歌詞を思い出せず、今度カラオケ行かなきゃなー、と思いながら帰って、風邪防止にみかんを一個食べて寝ました。

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