2013/2/3 女体の曲線美と刻まれた時間
銭湯に行くと、ついつい人の裸を見てしまう。女湯なので、もちろん女の人のハダカ。男湯には入ったことがないのでどんななのかミステリー。
女性の体は曲線で構成されていて、なめらかに美しいなあというのが単純にメインの理由だけど、正直に言うと、自分より年上の女性の体を見るのがわりと好き。
垂れてるおっぱいを見ては、この人が母乳を与えて育てた子供はいまどんな人間になってるんだろうとか、足の指の形を見てずっとヒールを履いてたんだな、きっと仕事頑張ってきたんだろうな、とか、身体のパーツからその人の送ってきた時間を想像というか妄想を膨らませていると、あっという間に時間が経ってしまう。
今日の時間は遅かったので、殆どピチピチの若い子しかいなくて若干不満だったけど、ひとり、多分七十代くらいのおばあちゃんがいた。背中が曲がっているけど、ちんまり洗い場のタイルに正座して、手拭いで身体を洗う姿は全体的に小柄。ハリは失われているけど白い肌はキメが細かい。隣の若い子みたいに盛大に泡を立ててガシガシ身体を洗ったりしない。お湯や泡が飛び散らないように周りに気を配りながら慎ましやかに身体を洗う所作はお世辞抜きに美しかった。
あんまり熱心に見ていたら、その隣の若い子に睨まれて、慌てて目をそらした。いやあなたのことは見てないです。でもすみません。
もちろん若い子の水を弾きまくる張り詰めた肌も美しいと思うけど、ゆるっとたるみが出ているのに羽二重餅みたいなすべすべお肌も純粋に美しいと思う。人生は、ああやって身体に刻まれて行くんだな。いいことも悪いことも、自分の身体に思い出として残って行くのなら、おばあちゃんになった時に、あんな風に清廉で美しい身体になりたいなぁと思った。
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