2012/2/7 ミルク風呂と宮沢りえ
中学生の頃、「ぶっ飛び~!!」が決めゼリフの宮沢りえのドラマを見ていた。
ドラマの中で、彼女は「しずかちゃんか!」と突っ込みたくなる頻度でお風呂に入り、そのお風呂がいつもミルク風呂だった。
当時わりと東北の田舎に住んでいた私は、このミルク風呂に猛烈に憧れた。入浴剤といえばバスクリンしか知らない私は、ほんのりお色気を追求しつつも大人気アイドルの肢体は見せない、ドラマ制作陣の苦労は想像もできず、ただただ「あのお風呂、カッコいい!」と思っていた。冷静に考えると、一世風靡した超売れっ子アイドルのドラマを見て、ピンポイントでお風呂に憧れる中学生って、明らかに目の付け所を間違えている。
大人になった今、近所の銭湯に行けばかなりの確率であの時憧れたミルク風呂に入れる。窓の外で吹雪が吹き荒れる北国の夜、目をキラキラさせながらブラウン管の向こうの白い湯気(と、ついでに宮沢りえ)を見つめていた自分を思い出すと、世の中にはもっと憧れる価値がある物があるんだよ、と言って聞かせたくなる。ミルク風呂に入ることより、宮沢りえちゃんみたいな顔になりたいとか、あんなスタイルになりたいとか、そういう健全な憧れの方が後々の人生に役立つのではないかと、何の収穫もない青春時代を終えてみて思うこと。若者たちよ。憧れの対象は正しく定めよ!
今日の日替わり薬湯は、お肌すべすべ、桃の葉湯でした。
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