第1063話「戻れない日々……」

 俺はユイナを元の世界へと還す為という事を言い訳に、自分が元の世界に帰りたかったのかもしれない。

 納得できる落としどころは必ずしも答えが出なくてもよかった。

 それにも関わらず、閉ざされた未来を前に思考することができない。


 まるで、余命いくばくもないことを宣告されたかのようだ。

 まったく想像もしていなかったのか問われれば、否である。

 小説や映画の世界ではよくある、ファンタジーの話だと思っていたからだ。


 まだ、完全に信じるにたえる証拠もなく別の可能性も捨てきれない。

 ただ言えることは、この世界が俺の知る世界と何らかの形でかかわりがあるという事だ。

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