第1064話「時間を止めて生きていたというのか」

「元の世界に戻りたいとは思わないのか!?」


「思わないね。少なくともこの世界の方が良いよ。不治の病に侵されていて、治すすべがないというから時間を止めるという氷漬けになる道を選んだ」


「聞いたことくらいはある……が、それこそ現実的であって現実味はない」


「ご主人様、どういうことでしょうか? 差し出がましいのは承知でご教示いただけますか」


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