第1009話「経路を読む」

 一度通った道を帰るのは思いのほか容易い。

 油断すれば何があるかはわからないのは変わりはしないが、守りを突破されることはないに等しい。

 どれだか生にしがみつくか、それだけである。


「ご、ごめんなさい」


「しゃべらなくていい。舌を噛むぞ」


「あわわ……」


「アマト、女の子なんだからもっと気を付けて運んであげないといけないかな」



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