第923話「間違いなく、誤ることなく、踏み外すことなく」

「アマトの言うことは間違っていないのはわかるけど、王様はそれでいいんですか? 早く目覚めてほしくないんですか!?」


「私の考えは変わらないし、この国を治めるのは私であって妹ではない。それに妹はこの国ではなく、この世界を救う存在になる。まあ、それは過程に過ぎないと言っておこうか」


「それを決めるのはお前じゃない。俺でもない……」


「そうか、それは頼もしい」


 国王が嫌味を言ってるなんてことはない。

 俺が、今眠ってる国王の妹の意思を尊重するといったことに対して、間違いなく、誤ることなく、踏み外すことなく正しい選択をする自信があるのだ。

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