第874話「失われた後悔」
自分にできることはすべてやれたのだろうか。
目のまえの少女はこのまま二度と目を覚まさないという責任は誰がとるのか。
いずれにせよ、残るのは効果だけではない。
今ここで、こうして命を救おうとした責任は取らなければならない。
人の生死にかかわったのが、それを生業とする者ならば救うことができないことも少なくないだろう、
だが俺はそうではない。
生半可な気持ちで手を尽くそうなどとはおもっていない。
失敗をしたことによって命を落とすことになるならば、少なくともこの初めての経験は枷とする。
少女の首に自分の血と誓いをささげる。
この時魂無き者との契約が無効であるということは知らされていなかった。
そもそも魂のない者は人と呼べるのか答えを知らなかった。
結果的にこの縁は途切れることはなかった。
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