第769話「無情なまでに清らかに」
国民からすれば、物語に出てくるようなファンタジーな人物か、誰もが知る有名人が気づかれることもないまま街に滞在して知らぬ間に出ていった事になる。
無論、もうすでにいなくなった人間のことなど気にする必要などないのだが、娯楽が限られている世の中ではそうもいかない。
これは元の世界で科学が発達する事前によくあったとされる現象の一つである。
本来なら、存在しえない新たな英雄が誕生するのだ。
そこから新たな物語が紡がれる。
しかし、それもきっかけがなければ起こるのは難しい。
娯楽が乏しいという事は想像する事にも限界がある。
生まれてから一度も外に出た事もなく本も読まず、人とも話さない人間が突然世界を冒険するような妄想
を抱くことはない。
言葉すら話すことは出来ない。
だが、真っ白であるが故に僅かな情報は歯止めなく広がっていく。
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