第712話「俺を見るなと叫びたい」

 今も俺達でなければ気がつかなかったであろう、気配を消し去った隠密が遠目から行く末を見ている。

 唯一気配を遮断することができたのは宿だけであった。

 理屈は簡単で、森の中の同じだ。


 あと一つ当てはめれば完成するパズルと同じで、宿だけが目視できないというおんであれば確実にそこにいるのだ。

 出入りだけに気を付けていればいい。

 裏を返せば、俺達が表立って何をしているかだけ把握できればそれで良いという事が言える。


 故に俺達に対する優遇措置は変えるつもりもないし、干渉が過ぎないように気を付けもする。

 街を行きかうものの中にも危険が無いわけではない。

 この問題が片付けばやらなければならないことがある。


 それにはルナの言葉が気になって仕方がない。

 

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