第683話「何をした」
「何をした」
「あたしがお兄さんたちに用があるから、少し時間をもらってるだけ。それだけだけどね………?」
「俺達ねぇ……。明らかに俺達とは無関係な人も巻き込んでると思うんだが? 彼らにも用があるっていうならそれでもいいが……そうではないよな」
視線を周囲に流して見せる。
それをみても動じる和kでもなく、仁王立ちした少女は真っ直ぐ俺の瞳の奥を見据えている。
何かを探っている風ではなく、訴えかけるように。
「お兄さんがあたしに協力してくれるなら、あの人たちも早くおうちにかけれるよ。さあ、つべこべ言わずにあたしに協力しなさいな。そう、おかしなことはいってないでしょ?」
「突っ込んだら負けか……」
「でしょ」
したり顔の少女は俺の言葉を肯定ととらえたのだろう、ただただ誇らしげである。
子供のいう事なんてと一蹴出来ない状況なのは間違いないのだが、だからと言って焦る必要もない。
この街に来たら何かしら起きることは予想していた。
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