第458話「距離感がつかめない」
十人十色。
このコミュニティーですら各々考えも文化も違うのは明白であり尚且つ、目的すらも異なっている。
それでも主着点は同じである為に空中分解するようなことはないと思いたい。
「まだ、私の事を信じるには早いかもしれないけど周囲に悟らせるようでは首都についてからは厳しくなるわよ。昔の面影が残っていれば人も多く、治安の悪い地域だと隙を突かれれば失うものも出るのは容易に予想できます。今から気を付けておかないと取り返しがつかなくなりますよ」
「気を付けてるつもりなんだけど、顔に出てるのかな。自分でその都度どんな顔してるかなんてわからないし、言われなければ気にもしなかった。ありがとう、助かるよ」
「違います。一切表情には出てないんですよ。アマトさんが纏う雰囲気が良くありません。抽象的な言い方だって思ったんじゃないですか? 細かく分析するよりも気分を変えて悪いことを考えないのも一つの方法だと言ってるんです!!」
「お、おう。そうだな。なんか、あれだ。テンション上げてこう」
普段おしとやかなディアナがただ語尾を強くしただけで、ふと我に返った気分だ。
何かある度に必要以上に考え込んでしまっている自覚はあっても、なかなか正していくのは難しい。
ここがターニングポイントだと思えば改善の余地はあるはずだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます