第418話「湖柱との邂逅」

 目の前には太陽光を遮るビルのように立ちはだかる一柱。

 青く光り輝く後光が神々しさをより引き立たせる。

 表情一つ変えてこなかったバニティーでさえも冷や汗が滴り落ちるのを。俺は見逃さなかった。

 この静寂を断ち切ったのは意外にも目の前の神生物であった。


「我はこの地を統べるもの、名はズィファル。お前たちをここへ呼んだのは頼みを聞いてもらう為だ。無論対価は支払おう。聞いてもらえるか?」


「見ず知らずの人間に頼み事ってのもどうかと思うが、お前が出来ないようなことが俺たちでできるとは到底思えないがな」


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