第341話「現象を理解できるか?」
俺の少ない魔力で風を腕に纏う。
これでただ一つの準備が整った。
ユイナの力に頼れば全身に纏う事など造作もないが、それでは条件が満たせなくなる。
周囲の空気は凪いでいる。
小泉の水面も微動だにせず、まるで時間が止まっているかのようだ。
死をまき散らす存在が生物の刻を奪っていく。
鈍感な小鳥が怨魂の脇を掠めていくが、数刻もせずしてこの世界から存在が霞む。
もう姿を見ることはない。
感慨深くもなく、意図せず視界に捉えることがなければ生物であったことすら知ることはなかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます