第317話「似た者同士」

 スペラが目を覚ますまでに結論を出さなければならない。

 最終的には同行させることは決っていて、尤な理由づけがあればそれでいいというわけではない。

 必ずしも連れていかなければならないというものでもない。


 例え結論が出ても根拠はなくてはならない。

 誰に責められるわけでもなくともだ。


「ボクはキミを連れていくのを反対するよ。平気な顔して当り障りないことだけ、言ってる人を信用すほどお人よしでもなければ、そんな感情持ち合わせてないから」


 ルナもまた屈託なく言う。

 お互い、感情の起伏がないところはどことなく通ずる者があるように見える。

 それはつまり、種族や個人の問題ではなく異質な存在だという事を意味する。


 こいつは何者なんだ。

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