第181話「僅かな時の中で」
瞼が完全に閉じられる間際、天空から舞い降りてくる天使のような人影を見た。
天使など見た事もないというのに。
「間に合わなかったのかな……。早く来ても遅く来ても結果はかわらなかったけど」
ルナは目的を賭して、夜空から舞い降りた。
そして、アマトがルナへと用意した得物を手にすると一振りする。
それだけで、目の前が蜃気楼のように揺らいだ。
そこには、先程前には存在しなかった男が上下別たれ倒れ伏していた。
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