第180話「敗北から」
むしろ、そのまま苦しみ続けるくらいならそのどちらかの方が辛い覆いをしなくてすんだと諦めたほうが良かったとさえ思える。
だが、俺はこうして生きて茨の道を進むことを決めた以上足掻き続けるしかない。
そんな事を思った矢先だった。
再び矢が放たれ俺の胸を貫いたのは。
「っ!」
声にならない叫びをあげた。
二度目だからと言って慣れるものでもなく、躱すことも出来なかった。
この二度目の矢は敢えて受けたというのに、手掛かりは一向に掴むことは出来ない。
(あれっ!? おかしい……意識が急になくなっていく……死ぬのか……)
俺は薄れゆく意識の中で何かできないかものかと思ったが、想定していないことが突然起こった時に対応するのは非常に難しい。
ただそれだけがわかっただけだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます