第109話「状況把握」
しかし、今ならば疲れも程よく取れて一眠りしたことで頭は冴えわたっている。それは僅かな違和感に気付くには十分すぎる程だ。
建物は平屋建てでそれほど大きくはなく、外から見た限りでは立派ではないにしろ地盤沈下等もしてはいない。
周囲には似たようなこじんまりした建物が多く周囲は見晴らしも良く崩れてくるような山や建物もない。先日の地震により突如現れたであろう谷との距離も十分である。余程のことがない限りここまで巻き込んで崩れ落ちることはないように思える。
しかし、人の気配こそしないものの何者かに見られているような気配を感じる。距離はかなり遠いと思える。危険察知の範囲外なのだが気のせいとはどうしても思えなかった。
それは誰かに見られているような気がする……そう感じたらたいていが気のせいでないからだ。人間なにか不信を感じれば何もないことなどそうはない。
デジャヴ、虫の知らせ、シックスセンス、超直観、予知夢とこの手の類はあげればきりがない程だ。これは先人達が経験してきたことの総称と言える。何かと言うのを感じたら軽んじてはならない。仮にそれが本当に何もない気のせいだったとしてもデメリットはないのだから。
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