理恵と龍奈と昔話
理恵「おはよう龍奈」
龍奈「おはようございます、理恵さん」
理恵「アタシさ…デザイナーの学校に決めたんだ」
龍奈「やはりおばさまの影響ですか?」
理恵「うん、母さんを上回るデザイナーになるのが夢」
理恵さんのおかあさんは洋服のデザイナーです
龍奈「あ、ところで今日放課後暇ですか?」
理恵「暇だけど…晩御飯何作る気?」
龍奈「晩御飯はビーフカレーです…晩御飯の手伝いじゃありません、んっ…タイムカプセル埋めませんか?」
理恵「埋めるってどこに…」
龍奈「我が家の庭です」
放課後
龍奈「いらっしゃいませ」
理恵「あ、うん…なんでおたまと子機持ってるの」
龍奈「電話したからです」
神守家、庭
龍奈「あ、足下気をつけ…」
ドサッ
理恵「……」←転んだ
龍奈「足下段差があるんですけど…」
理恵「もっと早く言って欲しかった」
龍奈「すいません…」
理恵「さっきどこに電話してたの?」
龍奈「理恵さんの家に…今夜預かりますと」
理恵「え?アタシ泊まるの」
龍奈「泊まります」
理恵「龍奈って昔から
―龍奈&理恵 小学校初登校日―
りえ「」チラチラ
アタシは引っ越したばかりで友達がいない…
りえ「やだよ…がっこうなんて」
アタシの目から涙が…そしたら
たつな「どうしてなくのですか?」
りえ「え?」
たつな「なみだ、りえさんはいまないてました」
たつな「だめです…おんなのこはえがおです」
りえ「だってわたしともだちがいないから」
たつな「いますよ」
りえ「いないよ…どこにも」
たつな「わたしは」
りえ「ふぇ?」
たつな「とらねえさんがいってました…たくさんお話するのがお友だちだと」
たつな「だからわたしはりえさんの友だちです」
りえ「ふ…ふふなにそれっ♪かみもりさんおもしろいね」
たつな「たつなです」
りえ「うんたつなちゃん…わたしもりえでいいよ」
たつな「はい…りえさん」
りえ「え?」
たつな「ん?」
――
「えさん…理恵さん」
理恵「あ、何」
龍奈「どうしたんですか…ぼーっとしてましたよ」
理恵「思い出したの、ちょっとだけ昔をね」
理恵「龍奈は昔から誰に対しても丁寧語だったなーって」
龍奈「幼稚園の先生の影響です」
龍奈「竹下先生という先生が丁寧語で話していて…
龍奈「ところで、埋めないんですか?」
理恵「え…あ」
足下に穴
理恵「いつのまに…」
龍奈「理恵さんがぼーっとしているまにです」
理恵「よし埋没完了」
龍奈「埋没だとなんだか人が埋まっている気がします」
理恵「カプセルの中身は手紙だって」
龍奈「自分へのですか?」
理恵「まぁ…それより掘り出すのはいつ?」
龍奈「スズが20になったら掘り出します」
理恵「7年くらい先か…」
龍奈「その時近くに居なくても理恵さんには連絡します、安心してください」
理恵「うん、待ってる」
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