某書物のある壱頁より抜粋。

某書物のある壱頁より抜粋。前書き

send :益田 彩人（masuda-a@fuganeugier.com)

from :稲盛 香真（kouma_inamori@kennelpablication.co.jp)

Subject :本のコンセプトを送ります

------------------------------------------------------------------------------

　おつかれ様です、ケンネルパブリケーション稲盛です。

　原稿が集まって来たので、今度の企画本のタイトルとコンセプトを送ります。

　今益田さんの手元にある原稿と合わせてご確認下さい。

＜案＞

●タイトル案　　：某書物のある壱頁より抜粋。

●キャッチコピー：妄想する、オムニバス短編集

●コンセプト：

　｢～より抜粋。｣といくつもの書物の抜粋したかのように展開され、

　複数の人物が書いたかのような小説が展開される疑似体験型オムニバス短編集。

　小説、詩、はもちろん企画書、プロット、脚本そしてボツ原稿、遺作、歴史的資料などから抜粋した、人もテキストも世界観も異なる様々な文章作品を掲載。

　一見脈絡もない物語達は劇中、そして作者を介してふとしたきっかけで繋がって行く。物語に込められた思いの背景や、作者自身が影響された作品のバックグラウンドなどの関係性を思い馳せる、実験的企画本。

以上

　メール送りましたがどうせ見ていないと思うので、いつも通り後程仕事場の方にお伺いさせて頂きます。もし見ていたら来週ご都合の良い打ち合わせ候補日をいくつか返送頂けると助かります。

お手数おかけ致しますが、ご確認の程どうぞよろしくお願い致します。

いなもり

－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－

2017年01月16日　1:17 送信

■稲盛 香真（いなもり　こうま）

　ケンネルパブリケーションに務める若手編集者。年次的には中堅ではあるが、極小部署である為未だ最年少の下っ端業務を続けている。

　稀祥舍に新卒入社、入社直後は新書文学系の編集部に配属され田辺（たなべ） 智浩（ともひろ）の元で一般ノベライズを担当、その後青年向け漫画雑誌「モナド」の立ち上げを手伝った後、部署異動の一環で小さな企画出版社「ケンネルパブリケーション」へ出向。主に新規の企画本の編集を担当する。

　今回、本書は彼の企画本の第一弾であり学生時代から繋がりのある個人作家「益田（ますだ） 彩人（あやひと）」へ声をかけ、新規企画本の企画編集に奮闘している。