第22話「祇園のゲームセンター」

 魔女ヤヒュニアによって女の子となり、克巳から克美になった大津克巳。

 そんな彼女は伊賀啓介と共に、引率になっていたスペードのJと対峙。

 彼女の助言を受けた啓介によってスペードのJは倒されるのであった。

「しかしまあ、色々あるね」

 克美は啓介にそういう。

「そうだな。何てったって京都は何百年も昔から続く町だからな」

 すると、そこに飯塚琴美が割ってはいる。

「とはいえ夜食はホテルでバイキングって話だし、自由行動中は暇ね」

「さすがにこのへんはゲーセンはないだろうしな」

 そういったのは大原佑輔だが、克美はこう否定する。

「いや、徒歩10分で行ける範囲にゲーセンがある。京都も進歩してるからね」

「昔のまま変わらないのは難しいってこと?」

「急にどうしたのかな。琴美は熱でもあるの?」

「いえ。何でもないわ、克巳。こんなところにもゲーセンはあるんだなって思って」

 そこで啓介がこういう。

「京都は田舎じゃないんだ。ゲーセンくらいあるだろ」

「確かにね。でも、となると見た目はやっぱり和風なのかな……」

 克美がそういうと、琴美は話題を変えるようにこういった。

「みんな、お土産屋さんがあるわよ」

「本当だ。行こう、みんな!」

 そしてお土産屋さんの中に入ると、そこには様々な京土産があった。

「生八つ橋だ!しかもいろんな味があるよ!」

「良かったな、克巳。目当ての土産があって」

 啓介の発言に琴美はこういって入り込む。

「そりゃ、京土産なんだしあるに決まってるわよ」

「琴美が目星を付けた店だし、誇ってもいいと思う」

「佑輔のいう通りだ。ここは素直に褒めよう」

「啓介にいわれなくてもそうするよ」

 そして克美達は買い物を終えると、ゲーセンへと向かう。

「ゲーセン目的とはいえ、歩き応えのある町だね」

「そうだな。俺達はトランプ兵と戦い、そして生き残った。だから今がある」

「分かってるよ。だからこそ、赤の女王の侵略は防がないといけないんだよね?」

「その通りだ。愛するべき日常を決して侵略者の好きにはさせない。そのために戦うんだ」

 そして彼女達がゲーセンに付いた時、琴美がこう切り出した。

「私は音楽ゲームやってくる」

「へえ、琴美もそういうとこがあるんだ。俺はレースゲーだけどな」

「佑輔はレースゲーなのか。対戦するか?」

「そうだな。受けて立とう」

 そうして、克美以外の全員が思い思いのゲームへと走る。

 しかし克美は迷っていた。

(折角の修学旅行だし、ゲームでも思い出には残したいな)

 すると、そこには古垣怜央がやって来た。

「何で君が?」

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