第978406話

「逃げ恋おもしろいよね~」

「オレは見たことねぇけど人気らしいな」

「ガッキーかわいいんだよ~」

「そうだなガッキーかわいいよな」

「......」

「なんでだんまりだよ」

「そこはガッキーよりも沙羅魅の方がかわいいって言わなきゃダメでしょ~!」

「はぁ? めんどくせぇな。そういうことかよ」

「そういうことだよ!」

「言わせる気かよ」

「そうだよ。日曜の渋谷のスクランブル交差点で言わせる気だよ~!」

「わかったよ。サラミノホウガガッキーヨリカワイイゼ」

「やったー! 棒読みだけど公ちゃんにそう言ってもらえて沙羅魅嬉しい~♪」

「やれやれ」


「星野源はなんかいいよね♪」

「なんかいいってあいまいな表現だな」

「だって公ちゃんの方が絶対かっこいいもん!」

「ほしげんと比べられても微妙だな」

「なんで?」

「だってあいつどんつくだし」

「どんつく?」

「どん兵衛の弟子だよ」

「うどんってこと?」

「それは浅利陽介だし」

「え、誰だっけ?」

「そこは名前なんだっけだろ?」

「え、浅利陽介でしょ?」

「ちげぇよ。そういうお約束だから言えってこと」

「ヤバイ、沙羅魅でもまったく意味がわからない!」

「やれやれ、タイガー&ドラゴンだよ」

「え、クレイジーケンバンド?」

「クドカンの方だし!」

「え、どう略してもクレケンかクジケンにしかならないよ?」

「だからクドカン!」

「あ、あまちゃんの!?」

「そう、そのクドカン!」

「なんだ~。くどうかんきゅうろうの方か~」

「勘九郎と書いてかんくろうな」

「それよりあまちゃんは今のんちゃんらしいね~」

「それなんか子どもの絵本みたいだよな」

「それはノンタンw」


「この前はあまロスになったし、今回もロスしそう~」

「つまり逃げロスか?」

「え、逃げコロスじゃないの?」

「おいおい、そこでkillなよ! 通り魔かよ!」

「え、なんで?」

「ロスの前に『こ』が入ったら殺すになるだろ!」

「あ~、たしかに!」

「もし桐子だったら斬り殺すになるし!」

「あ~、たしかに!」

「さしこだったら刺し殺すになるし!」

「あ~、ぱしかに! てかそれ殺害予告じゃん!」

「そうなるな! 潤子だったら潤殺すになるしな!」

「嵐w」

「マジやべぇな!」

「マジヤバイよ公ちゃん! 嵐だけじゃなくAKBとKPPの殺害予告もしちゃったじゃん!」

「別にそういうわけじゃねぇし!」

「ということは宇多田ヒカルだったら轢き殺すだね!」

「いやいや、ヒッキーは『こ』つかねぇし!」

「あとは~」

「もう考えないでいいからな」

「え~、しめこ、けりこ、なぐりこ、なぶりこまで考えてたのに~」

「おめぇパルコでそういう危ないこと考えんなよな」

「あ、ぱるる殺すもあるね!」

「し~! 大きな声でそういうこと言うな!」

「発言の自由だよ~」

「それを言うなら言論の自由な」

「そうそれ! だから何言ってもいいんだよ♪」

「よくねぇよ!」

「あ、みなこだったら皆殺すだ!」

「だから大声でそういうことを言うな!」

「だって、皆殺しだよw あはは、皆殺し~!」

「おい、やめろ! てか、やべぇぞ! 警備員来たし!」

「よし! 返り討ちにしちゃおう~♪」

「おい、これ以上死人を出す気か!? ここは逃げるぞ!」

「やだよ~、敵前逃亡は恥だよ~!」

「いいんだよ、おめぇん家の家訓なんか今日は無視だ!」

「そうだね! 今日のテーマは逃げるは恥だが役に立つだもんね!」

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