第0.62話
ファミレスと思い込みインドカレー屋に入った沙羅魅と公太郎。
満を持してカレーが来たので、2人は食べ始めようとしていたが……
「おい、見てみろよ。沙羅魅」
「なに?」
「……オレのカレー緑色だぞ」
「うん。綺麗な色してるね」
「ああ、ウソみたいだろ。死んでんじゃねぇか? これで」
「え、でもカレーはすでに死んでるんじゃない?」
「それもそうだな。もしかして、サグじゃなくてザクカレーだったんじゃね?」
「あ、それ、あるえるね!」
「あるえるだろ?」
「きっと辛さが激辛だと赤くなるんじゃない?」
「赤いの食べたかったら3倍辛いの頼めってことか……いや、3倍のスピードで混ぜたら赤くなるんじゃね?」
「それあるえるね!」
「あるえるだろ!」
「混ぜてみたら?」
「あぁ。やってみるか! ハムタロウ、行きまーす!」
「かわんねぇし!」
「おかしいね。あっ、もしかして油揚げ載せたら赤くなるんじゃない?」
「なんでどん兵衛の話になるんだよ!」
「そっか。天ぷら載ってないもんね……。赤いのはシャアさんしか食べられないのかもね」
「なんだよ。これほうれん草のカレーだったのかよ。だったら名前ポパイカレーにしろよな」
「サグなんて紛らわしい名前だもんね~。でも、教えてもらってよかったね」
「あぁ、けっこううめぇな、サグパニール」
「沙羅魅のチキンマサラも美味しいよ♪」
「マサラってことはカントー地方だな」
「そだね~。え、インドはポケモンいるの?」
「さすがにそれはねぇだろ」
「そうだよね~。ところでパニールってなんだろうね~」
「しらね。喰えればなんでもいいし」
「バニーぽいからうさぎかもね~」
「それあるえるな!」
「あるえるよね!」
「うさぎうめぇな~。ってこれ肉入ってねぇし!」
「マジ?」
「衝撃と書いてマジ! マジ詐欺だし!」
「わかった。うさぎが入ってなくてこれ詐欺だってなるからそういう名前なんだ!」
「つまりパニールはうさぎ詐欺ってことか。マジパネェな、このカレー」
「てか、うさぎ詐欺ってなんか回文ぽいね!」
「だな、竹やぶ焼けた。うさぎ詐欺。似てるな!」
「インドネパール人ってすごいね~」
「インドネパール人ってすげぇな~」
ぎさぎさう
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