第6話『魔災チルドレン』〜その参〜
告白してきたおねえさんは年上で、
10も歳が離れていたけれど、
ときどき彼女からの意味ありげな視線は感じていた。一目ぼれというものだったらしい。
ぼくは、人間の好意というものを
深く感じてみたかったので、
彼女と付き合うことにした。
その日彼女のマンションに呼び出され、
二人で食事をして、少しお酒を飲んだ。
そして、なりゆきでそのままベッドで寝た。
彼女の体の中は十分に湿っていて、
熱くて、確かに気持ちがよかった。
魔災のあった日からこれまで、
死のカビのようなものが全身まとわりついていて、生きているという実感を地肌で感じることから遠ざかっていた気がする。
でも、これからは違っていくのかもしれない…
そう思えた。
ぼくは狂ったように、
何度も何度も彼女を抱いた。
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