13 スマホ

 ある日、道を歩いていたらスマホを拾った。


 交番に届けようと、スマホをいじりながら歩いていたら、画面に可愛らしい女の子の写真が現れた。

 自撮り写真のようだ。


 交番に届けずに、直接、この娘に届けたら感謝されるかな。

 と、良からぬことを考えていると、いきなりスマホの画面に女の子からのメッセージが現れた。


『私は真由美。あなたのお名前はなーに?』

『ボクは名前は達也。君、可愛いね』


『うふふ!ありがとう!ねぇ、達也、お友達になってくれる?』

『なる!なる!』

 俺は激しく首を縦に振りながら、急いで入力した。


『ありがとう!待ってるわ』


 画面が消えた。


 ふと、顔をあげると交差点の真ん中で、信号が赤だった。

 車にはねられ、ボクは死んだ。


 ある日、道を歩いていたらスマホを拾った。

 交番に届けようと、スマホをいじりながら歩いていたら、画面にイケメンの写真が現れたの。

『ボクは達也。君の名前はなんだい?』


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る