第39話 古都ルアンパバーン
出港時刻が迫ってきたが、俺たちはなかなかベッドから起きられずにいた。ろくに睡眠が取れぬまま朝を迎えた二人は、激しい頭痛と吐き気に見舞われている。
※ ※
満員の船内は早くも大宴会だ。漂うアルコールの匂いを嗅ぐだけで胃液がこみ上げてくる。
恐るべしラオラーオの洗礼。
タオルで口元を覆った俺たちは倒れ込むように席に着いた。
隣のナオキが何度もトイレに駆け込む気配があるが、こちらもそれにかまう余裕はない。
最悪のコンディションのまま揺られること6時間。
ようやくボートはルアンパバーンの港に接岸した。
近くの屋台でカオピアックカオ(出汁のきいたラオスのお粥)をすすった二人は、その日は何もせず、目星をつけておいた安宿で泥のように眠った。
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