エレガントの極み シャトーホテル でも・・ ロワール
オトナになるにつれ(トシをとるにつれ?)ホテルで過ごす時間も楽しみになってゆくもの。
朝はお喋りを楽しみながらゆったり朝食。午後は素敵なカフェラウンジでまったり。夕食前にはアペリティフをいただいて夜はレストランでディナー。そして最後にバーで一日の締めくくり。
そんなホテルでの時間をブレンドすると、旅の味わいもより深くなりますよネ。
でも、逆もあるんですよねえ。何で?みたいな。
フランスは古城巡りで有名なロワール地方。景色もきれいでワインも美味しいし、とてもいいトコロ。その中のとあるシャトーホテルでの事。
森の中の坂道を登り切ると、そこだけ緑を切り取ったような明るい空間。その真ん中に噴水があって、その奥に白い外観のシャトー。そしてシャトーの後ろにはロワールの支流と森を見下ろすテラス。
シャトーホテルというと歴史を感じさせる威厳というか、まあチョット重たいイメージもありますが、このホテルはフランスらしく明るく軽やか。さすが香水王といわれた方の元別荘。お洒落デス。
白亜のエントランスからロビーに入ると高い天井にシャンデリア。白い壁に大きな窓。二階への階段は広く優雅なカーブ。そして床にはレッドカーペット。エレガントという言葉をカタチにしたらこうなるのではという光景。ため息がでます・・。
しばらく貴族の気分を味わえそう。
ディナーの前にバーサロンで食前酒。このサロンが最高。天井が高く広いスペースに豪華なソファーやテーブル、ふかふかの絨毯。
色合いもロイヤルブルーとボルドールージュのアレンジでゴージャスな部屋のつくりと見事なマッチング。
そんな空間でいただくキール・ロワイヤル、これ以上はないってくらいゴキゲン。そしてこの後メインダイニングでディナーが待ってます。シ・ア・ワ・セ。
で、そろそろディナーの時間。食前酒で気分もほろ酔い、足取りも軽くメインダイニングへ。
こちらもバーサロンに負けず劣らず素晴らしい空間。インテリアは上品な淡いオリーブを基調にした色使い。食事にはコチラの方が落ち着きます。
テーブルに前菜が運ばれてきたころ、メインダイニングに日本人の団体様一行。20名くらいかな。そういえば、さっきホテルに到着してました。
「珍しいわね。こういうホテルで日本人の団体と遭遇するなんて」
つぶやくYさん。確かに。
食事を始めた団体様御一行、何となくせわしない。人数が多いからそう見えるのかも。ま、気にしないに限ります。コチラはガイドさん交えてワインをいただきながら、いつも通りノンビリ食事。
しばらくすると、アチラの皆さん早々と飲み物代の精算。
え、もう食事終了?コチラはまだメインコースをいただいている最中。確かにコチラはゆっくり食べてますが、それにしても早い。アチラは僕らより遅く来たんですからネ。
すると、コチラのガイドさんがこんな情報を。
「あちらの添乗員さんとさっき少し話したんですけど、これからどこかのお城でやる光のショーを見に行くみたいですよ」
「忙しいわね。ここに到着したのも私たちがさっきバーサロンにいたころじゃなかった?」
とYさん。
するとガイドさん。
「そうですね。ディナーが始まる少し前でしたから。それと、ここは一泊だけ。明日の朝早く出発みたいですよ」
一同口あんぐり。
「え、さっき着いて明日の朝出発?しかも夕食もそこそこに夜の観光でしょ。じゃあ、寝るためだけに来たみたいじゃない。こんな素敵なホテルなのに・・。多分、日本に帰ってもどんなホテルだったか覚えていないわネ。もったいない。だったらココじゃなくていいのに・・」
同感デス。
せっかくの豪華なシャトーホテルなのに寝るだけ。うーん、まあ、他人の事だからいいんですけどネ・・。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます