たまにはこんな五つ星ホテルも・・ ローマ
ホテル選びで気になるのはやっぱり星の数。多ければ安心だし、少ないとチョット不安。でも、星の数がアテになるかというとこれがまた微妙・・。
例えば、ヨーロッパに数多くあるシャトーホテル。
貴族の元お屋敷で歴史も由緒もある建物。内装は豪華絢爛、外には見事なお庭。サービスもエレガントだし、レストランに至ってはミシュランの星つきと至れり尽くせり。料金もかなりのハイクラス。
当然五つ星・・と思いきや、何度数えても星は四つ。
え?
実は、一般にホテルの星の数は部屋数に対してエレベーターやレストランがいくつあるかというホテルの施設が評価のベース。シャトーホテルはその性格上、大改築はムリ。で、評価基準に届かない場合も結構あるというワケ。
結果、誰がどう見ても五つ星にしか見えないのに四つ星止まりということがよくあります。
そして、当然この逆パターンもゴザイマス。つまり“何でこれが五つ星?”というのが。
その中でも忘れられないのが以前ローマで泊まった某五つ星ホテル。
ここロケーションは悪くない、というよりスペイン階段は近いしショッピングストリートも目と鼻の先でカナリ上出来。ロビーの雰囲気も豪華で部屋もキレイ。うーん、さすが五つ星。と思ったのはココまで。あとは坂を転げるように星が落ちる、落ちる・・。
まあ、いろいろなことがありました。
例えば、ベッドわきのナイトランプが切れていたので電話すると「交換いたします」と、返事はするけど修理なし。結局何度か同じ事を繰り返した後コチラが根負け、あきらめました。ナイトランプがなくても過ごせますからネ。
でも五つ星ホテル・・。
こんなコトも。足の悪い方のために事前にエレベーターから近い部屋をリクエスト。でもアサインされたのは建物を半周歩いた反対側。フロントで部屋を替えてもらい新しい部屋のドアを開けると唖然。狭い部屋にダブルベッドがひとつ。おまけにシャワーのみ。同性ふたりなんですけど・・。
再びフロントに行くと“同じカテゴリーの部屋のはずだ”と言い張る若いフロントマン。あげくにこんな言い草。
「部屋のカテゴリーはホテルが決める。つまり、私があの部屋はデラックスだと言ったらデラックスなんだ。あなたにとやかく言われたくない!」
はあ?頭のどこかでプッツーンと切れる音が聞こえそうな瞬間ってありますよネ。まさにその瞬間。
「じゃあ、あんたがスイートだと言い張ったらどんな小さな部屋でもスイートになるのか、このホテルでは!」
いやあ、キレました。コチラも。
部屋のトラブルはどんなホテルでもありますが、こんなアホなフロントにはめったにお目にかかれません。
でも・・五つ星。
そして、極めつけがこれ。
皆で食事を終えてホテルに帰るとフロントにもコンシエルジュデスクにもとにかくロビーに誰もいません。誰も、ですよ。
でも、フロント奥にある小部屋からはテレビの音と人の声が漏れてきます。まさか・・。
少し間があって、我々の気配に気づいたベルボーイがやっと部屋から出てきて「ルームナンバー?」
そのときに小部屋の中がちらっと見えたのですが、何とまあ、というかやっぱりというかテレビではサッカー。多分、ワールドカップのイタリアの試合。
そりゃ気持ちは分かりますよ、僕もサッカー好きだし。ましてやワールドカップだし。でもねえ・・何事にも限度ってものがあるでしょう。フロントに、というよりホテルを入ったロビーに従業員が誰もいないってアリ?
家族経営のこじんまりしたホテルならまあご愛嬌ですが、五つ星ですよこのホテル。セキュリティも何もあったものじゃありません。
一緒にいたお客さん、当然怒り心頭。
「このホテル、本当に五つ星?信じられない!」
いくら、星は施設の評価といってもねえ。これを五つ星にするのは・・。
最近になって旅行のクチコミサイトでこのホテルの評判みてみましたが、ローマのホテルの中でもカナリ下の順位。しかもコメントには・・。
「五つ星に値するのは建物だけ。それ以外は価値ナシ」
「最低のサービス。場所だけ」
変わってないんですネ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます