スーパー・ミラクル・ハイパー・デンジャラス超会議
「そえば最近デュエルしてねーなー」
これといったドラマが何もなく刺激のない日常に飽きてきたタケルが退屈をもらす。
「だったらボクと今すぐデュエルしろ!」
時政がここぞとばかりにタケルに食らいつく。
「誰?このモブっぽい奴」
「時政だー!!!!」
休み時間、教室ではいつもと同じくgdgdな時が流れていた。
◆
「しかしタケルよ。このままでは少しまずいぞ」
メガネがタブレットとにらみっこしながら現在の状況に苦言を呈する。
「これを見ろ」
メガネはタブレットをみんなに見えるよう机に上に置いた。
そこに表示されている画面はカクヨムの管理画面ページだった。
「252PVもあるじゃん!アニメ化も時間の問題か?」
タケルがPVの総数を見て楽観的な未来予想図を描く。
「・・・・続けよう。上の方が古く下に行くにつれ新しい回が表示されている」
メガネが説明を続ける。
「あ、ハートマークがついている回もあるよ!なんだか嬉しいね^^」
少佐の表情がホッコリとほころぶ。
「メガネが懸念しているのはアクティブユーザー数の問題なんだゾ!」
時政が口をつっこんだ。
「その通りだ時政。話が進むにつれ読者数が減っている」
「確かに僅かながらもお気入り登録をしてくれたり、ハートマークを付けてくれた読者もいる。それは我々、そして作者にとって励みとなりこの上なくありがたいことだ」
「だがアクティブユーザー数は軽視できない。事実ここ数話は平均4名くらいの読者からしか読まれていない」
「つまり、初めのうちは読んでくれるけど話が進むにつれて飽きて読んでくれる読者が減ってるってこと?」
「そういう事だ」
メガネが事実を告げ、あたり一面が凍りつく。
「タケル!お前のせいなんだからな!!主人公のクセにデュエルもしないでグダグダしてばっかいるから」
時政がタケルに責任問題を追及する。
「な、なんだよお前!全部俺のせいにするつもりかよ!」
「まあ待て。確かにストーリーが圧倒的に面白ければ読者は読み続けてくれる。いや読まずにはいられないだろう」
「アニメでも面白いのは来週まで待ちきれないもんね」
少佐が読者の気持ちを自分の気持ちに置き換える。
「その通りだ。だが読者を魅了してやまない面白いストーリーを構成する。これは一日一夜でできる事ではない」
「じゃあ・・・・一体どうすればいいんだよ!」
若干の責任を感じているタケルがメガネに救いの意見を求める。
「タイトルだ!」
「タ、タイトル・・・・?!」
「ストーリーそのものが圧倒的に面白ければ読者は誰かに伝えたくなりTwitterなどで拡散してくれるだろう」
「だが平均読者数が4名しかいない現在、そこに希望を託すのはあまりにも絶望的。第一そんな発想は虫が良すぎる」
「・・・・私がPV数について分析を行った結果、ある法則に気がづいた。それがタイトルだ!」
「読者数が減っている中でも読者の目を引く特徴のあるタイトルがついた回には他の回よりアクセスが伸びている」
「つまり釣りってことか」
時政が腕組みをしながらメガネの考えを理解し一言でまとめる。
「釣りって”絶対脱がないあのアイドルがついにAVビュー!”とかそういうのかよ?」
タケルが頭の悪い例を出す。
「まあ基本的な考え方は間違ってはいない」
「でもそんな事したら読者さんに叩かれるんじゃ・・・・」
「もちろんだ。だから内容と関連性があり、かつ読者の注意を引くタイトルであることが重要だ」
「何度も言うがストーリーが面白いことに越したことはない。だが現状を打破するため今の我々ができる策はこれしかない」
「仮りそめでもアクセスを伸ばし作者のモチベーションを上げてやれば、もっと面白い作品を書こうと作者も努力するだろう(・・・・ということを期待する)」
「このまま読者数が伸びないとただでさえいい加減なあの作者だ。モチベーションが下がり更新をやめてしまうかも知れん」
「それってつまり・・・・この世界の終わりってこと?」
少佐がゴクリと唾を飲みメガネに確認をする。
「そういう事だ」
「それってメチャメチャやばいやん!俺、頑張るから!」
タケルが急にディスクの素振りをはじめる。
「とりあえず、今回のタイトルは私がつけてみた。これで反応があるか来週まで様子を見よう」
つづく・・・・
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