第9話
今日の内容は、パンツの中に筆記用具を入れる
だった
改めて聞くとひどい内容だけど
私も普通に朱里にやっていたことだ
スカートの下から手を入れ、パンツの上から消しゴムを落としたりと、みんなで笑いながらやっていた
今日くじを引いた子は
完全に嫌そうな顔をしていたけど
彼女は未来と仲が良い子だから
意地でもいじめと認めないはずだ
それを分かってるからなのか
未来も、他の子も、朱里の時と同じように
楽しそうにペンやら消しゴムをパンツの中に入れて笑ってた
最初の方は笑いながらやめてよ〜、くすぐったいなどと言っていたが
休み時間に毎回される事で、だんだん笑顔が消えていったのが分かった
そのことにみんな気づいてないのか
楽しそうにパンツに筆記用具を入れ続ける
そしてようやく帰りのSTの時間が来た
先生に「どう思いましたか?」と聞かれ
黙り込む彼女
私は即答でいじめでは無いと答えると思っていたから、少し驚いた
そして、しばらくして「いじめだと、思います」とうつむきながら言った
それを聞いた未来達は
目を見開いて
明らかに怒りを露わにしている
先生が「そうですか」と一言言うと
久々に、表のいじめ側に色が塗られた
今、2対8で残り8人
この日を境に1人2人、3人が連続でいじめだと認めた
そこでようやく分かった
あの時先生の言っていた意味を
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます