【魔族資料集】【後半】

月舘つきだて琴乃ことの

 桐倉小夜子の親友だった少女。自ら志願し、魔族として戦うことを選んだ。蝶のような羽を広げ、そこから放出される鱗粉のような魔法粒子を攻撃に転換する。魔法で粒子砲を形成し、ビームを放出。フルチャージでの威力はかなり高く、射程も長い。魔力を保有する物体からエネルギーを奪い取ってチャージ時間を短縮したり、反射板を使ってエネルギーを拡散させたりと、攻撃のバリエーションは豊富。

 ショートボブヘアの可愛らしい少女であり、ドレスのような黒い甲殻を纏う。

 幼少期に両親を強盗殺人で亡くしている。また、小夜子と出会う前の学校生活でもクラスメイトから虐げられており、それが人間を恨む原因となった。

 小夜子の優しさに触れたことで人間を殺戮することを止め、彼女を守ることを決意する。



斑鳩いかるがとおる

 琴乃や蠅の王ベルゼブブとともに行動していた魔族。元人間で、対魔族抵抗軍に所属していた。戦闘の際は日本刀のような魔法武器を使う。

 死神ウイルスに感染したが、遺伝子のコピー段階でエラーが発生したため人の姿を保ったまま魔族になる。ある日、蠅の王ベルゼブブ刈者リーパーに抵抗軍のアジトを襲撃され、彼の目の前で家族や仲間の兵士への殺戮が繰り広げられる。その後、敵によって拉致され、魔族への忠誠心を植え付けるための脳改造手術を施された。さらに筋力の強化手術も行われ、蠅の王ベルゼブブの意のままに敵を殺す機戒となる。

 黒いコートのような甲殻を身に纏う。接近戦に特化した戦闘スタイルのため、返り血で汚れぬよう白いエプロンを常時装備していた。

 青い瞳を持つが、これは眼球に高度な敵探知システムを搭載した影響である。ハワドに回復魔法を使われた後は、魔族特有の虹色虹彩に戻った。

 最後の戦闘では小夜子とともに戦い、その身体能力で敵を翻弄する。魔族への恨みの源であった蠅の王ベルゼブブを撃破し、王となった小夜子を支えることを誓った。



蠅の王ベルゼブブ騎兵トルーパー

 蠅の王ベルゼブブ刈者リーパーがその体を捨てて生まれ変わった姿。全身に反魔法甲殻アンチ・マジック・クラストを纏い、胸部や頭部からの魔法粒子ビームをメインの攻撃とする。

 接近したミサイルや魔法攻撃などをビームで迎撃するといった強力な防御機構も備えている。万が一敵に接近された場合、装甲の間に潜ませている腕が起動して敵を握り潰す。

 また、死神との連携防御も強力。死神を使い捨ての盾として、小夜子に攻撃の隙を与えなかった。

 ハエトリグモのような体格をしており、4本足で移動する。巨躯に似合わず平均速度は電車並みに速い。その体は移動するだけで強力な武器となり、目の前にあるものを重量で粉砕する。



魔界闘神蟻兵アーク・アヌビス・アント

 魔界を守る最後の砦にして、魔族の王「魔王」。その甲殻の表面は滑らかで、どこか女性を連想させる。半透明な紫の羽は音速以上の速度を生み出し、巨大なブレードで敵を粉砕する。戦争の真実を知る人物でもあった。小夜子と同じく剣召喚の魔法を使う。

「仲間を守りたい」という想いや小夜子と似た戦闘スタイルから共感を呼び起こし、彼女へ「魔族に歩み寄る」という道を示した。蟻兵も小夜子のことを近しい存在だと思っており、蠅の王ベルゼブブに裏切られたときには彼女に逃げるよう指示して散っていった。



桐倉きりくら小夜子さよこ

 元魔法少女の魔族。斑鳩透からウイルス感染したことにより魔族になった。

 魔族との戦争によって家族を全員失い、それがきっかけで魔法少女に転身する。さらに蠅の王ベルゼブブによって仲間も失い、妖精のハワドとともに人類を救う旅に出た。

 剣を形成する魔法で敵を斬り刻む。元々黒髪のロングだったが、魔法少女になったことで白色へと変化した。魔法少女特有の純白の衣を身に纏う。スレンダーな体型だが胸だけは突き出ており、透から「巨乳女」というあだ名が付いても特に否定していない。整った顔立ちをしており、同性から人気が高かった。



桐倉きりくら小夜子さよこ斬羽ザンザーラ

 桐倉小夜子が魔族の兵器・斬羽ザンザーラを纏った姿。魔力生産ユニットを身に着けたことにより、飛翔魔法の速度や一度に召喚できる光剣の本数が上昇した。また、そのユニット自体も刃となり、体から分離させて使用可能。

 魔族になったことで、白かった髪と衣は漆黒に染まった。

 強さが下級魔族に認められたことで魔王となる。魔族によって命を奪われた仲間の敵討ち的な旅だったが、蟻兵という魔族サイドの自分と同じ存在を見たことでその決意が揺らいだ。『皇蜂の紋章』を飲み込み、魔族たちを指揮して戦争を終わらせることを選ぶ。

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