第47話 それは病気です

 もしも「自分は死んだ方が良い、消えた方が良い人間なんだ」という思いが2週間以上続くというのなら……それはうつ病という病気です。

 パソコンやスマホの電源を今すぐ切って心療内科に診てもらいましょう。


 そもそも人間は普通の状態では「生きたい」と思うように設定されています。死にたいと思う生き物はいません。

 それが「死にたい」となってしまうのは脳のどこかがおかしくなっているのです。断言します。脳味噌が異常をきたしているのです。


 もう一度言います。

 「自分は死んだ方が良い人間なんだ」と四六時中思っているのであれば、あなたは「うつ病」等の病気です。あなたは病気にかかっているんです。ですので病院に行きましょう。


 「うつ病であることを認めたがらない」人もいるかもしれません。ですがこう考えてください。うつ病は「病気」ですので言い換えれば誰にでもかかる可能性はあります。

 「風邪をひくなんてお前おかしいんじゃないの?」とか「インフルエンザにかかるのは甘え」とは言いませんよね?

 ですのでお医者さんの診察を受けて薬を飲んでゆっくりと休んでください。




 何で急にうつ病に関することをいきなり言い出すのかと疑問に思った方も多いでしょう。それは「発達障害を抱えている人はうつ病になるリスクが高い」からです。


 発達障害の事を誰も理解してくれない。という孤独感。

 自分はみんなと同じことをやってるはずなのに周りからからかわれていじめられる事による劣等感。

 そして「自分はどこかおかしい人間なのではないか?」という誤解からくる自罰思考。

 それが複雑に絡み合って「死」への歯車を回してしまいます。


 特に日本は「みんなと同じであること」が強く強く求められる国でもあります。そんな中「産まれつき普通の人間とは少し違う」というのは恐ろしく大きなハンディキャップとなります。



 「うつは心の風邪」なんて言いますがあれは「風邪のように誰でもかかる可能性がある」という意味であって「風邪のように簡単に治る」ものではありません。

 少なくとも風邪のように薬さえ飲んでれば簡単に治るではありませんし、その一方でガンのように放置すれば「確実に死に至る」病でもあります。

 風邪ひいて死ぬ人なんて「いると言えばいる」程度ですが、うつ病になって自殺する人はそれこそごまんといます。

 うつというのは心の風邪なんていうものではなくて「心のガン」みたいなものだと思っていただければいいと思います。

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