第48話 発達障害は「増えている」病気か?

 「急増する大人のADHD、その実態に迫ります」等と書けばどこぞのドキュメンタリー番組のようになってしまいますが、果たして発達障害という病気は「増えている」ものなのでしょうか?


 実際ネットのニュースなんかでも発達障害が「増えている」と報じているケースはちらほら見受けられます。ただ、絶対数が増えているわけではないのだと思います。



 発達障害を抱えている人は世界平均では人口の2~4%いると言われ、それをそのまま単純に日本に当てはめるとしたらおよそ200~400万人はいるとされています。

 ですが昔は発達障害という病名がお医者さんの中でも普及していなかったという事もあって、発達障害と診断がつくことが無かっただけなんだと思います。

 最近になって増えているというよりは、今までは病名がついていなかった人たちにようやく光が当たり始めた。というのが真実なんでしょう。



 そもそも「片づけられない女たち」の発表前は発達障害に関するケアは皆無で「問題児」「落ちこぼれ」のレッテルをはりつけるだけで何もしなかったんだと思います。(あの本の影響はずいぶんと大きい、もちろんいい意味でだと思います)


 実際私は子供の頃に学校内で様々な問題を起こしましたが発達障害という病名を診断されることはありませんでした。

 学校の先生はもちろんの事、お医者さんですら知らなかったのでしょうね。本当のところはもっと早く診断が欲しかったと言いたいところですが、産まれる時代がほんの少し早すぎただけだ。と思って何とか納得させています。



というわけで発達障害が増えているというのは「絶対数が」増えているわけではなく、お医者さんや一般市民の間で発達障害という病気が認知されたことで診断名がつくケースが「増えている」のだと思います。


最近になって増えているというのはそういう経緯であって伝染病のように絶対数が増えているわけではありませんよ。とだけお伝えしたいです。

というか発達障害は伝染病のように増える病気ではありませんが。

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