第61話 共存するためにして欲しい事:認めてあげる
ここからは周りの人が発達障害の方とどう折り合いをつければいいかを具体的にお話します。
まず一番最初にやるべきことは「発達障害であることを認める」事です。当たり前と言われれば当たり前なのですが、これが人によっては恐ろしく困難な場合もありますので今回書きました。
発達障害の「障害」という部分が引っかかって、あるいは発達障害という病気をろくに知ろうともしないで「お前は病気じゃない! 甘ったれるな!」と叱る人もいると聞きます。
あるいは世間に病気であることが知れ渡ったらどうしよう、とてもじゃないが世間様に顔向けができない、という不安もあるかもしれません。そのため必死に病気であることを隠して通院させない家族(というか大体は親)もいるそうです。
前にもお話しましたが発達障害であるという事は完全に個人情報にあたるため、特に医者を通して漏れることは絶対に無いように厳重に管理されます。
医者も言いふらしたりしませんし、会社側にも伝わることはありません。
また発達障害は身体障害者と違って見た目も五体満足なため自らカミングアウトでもしない限り、まずバレません。(会社側は病院に通いだしたというのは分かりますがどこの病院かはわかりません)
発達障害を認めないというのは、39度の熱が出て激しい咳をしているのに、「お前は風邪じゃない! 甘ったれるな!」とムリヤリ布団から引きずり出して、学校や会社に行かせるのと同じ事です。
本人にとってはもちろんの事、周りの人すらも百害あって一利すら無い不毛な行為です。
発達障害を放置するとうつ病や統合失調症といった二次障害を引き起こし、余計に治療が困難になってしまいますので発達障害を認めないとか、ましてや通院させない。何てことは「絶対に」辞めてください。
重ね重ねお話しますが発達障害の方は出来る限り健常者の日常に歩み寄ろうと必死に努力をしているのですがやはりそれには限界があるのです。
周りの方が発達障害の方に歩み寄るというのも必ず必要になってきます。
どうか嫌な顔をしないで、というよりはいやな顔をしてでも良いので、何とか歩み寄る努力をお願いいたします。
そのための第一歩として、認めてあげてください。それだけでどれだけ多くの発達障害の方が救われるか。その価値は計り知れません。
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