第51話 障害者手帳と障害年金

 ある程度通院するようになったら障害者手帳と障害者年金を取れるように診断書を書いてもらいましょう。


 障害者手帳は市や県が運営する施設が割引になったり無料になったりします。また、ハローワークにて「障害者枠」といって精神障害について理解のある企業を優先して紹介してもらえるようになりますので、仕事の面でも有利と言えます。


 特に仕事場で発達障害に理解のある企業というのは普通に探してもなかなか見つからないので、そういう意味では非常に助かるでしょう。


 ちなみになぜわざわざ障害者を雇うのかというと、ある程度大きくなった企業は身体、精神問わず障害者を雇わなければペナルティが加算されてしまう事に加え、障害者を雇った場合国から助成金が出るという法律が整備されていているためです。

 企業からすれば労働者をほとんどタダで雇用できるという裏事情があるのです。

 近年では平成30年までに精神障害者の雇用を義務化するなど法の整備が進んでいるそうです。



 障害者手帳を持つとなると「障害者の烙印を押されるのでは?」と不安になるかもしれません。ただ、これは持ってても全く問題ありません。都合が悪い場合は「見せなければいい」だけです。


 腕が無かったり車いすの人と違って見た目ではまず見抜かれないので私のように自らカミングアウトでもしない限りは大丈夫です。バレやしません。

 発達障害に理解のある人にだけ見せれば良いのです。


 実際私は障害者手帳を持っているのですがそれで困ったことは1度もありません。

 休日に市営の温水プールで安く泳げたり、発達障害に理解のある会社に就職できたというメリットを享受しています。



 また、もし可能であれば障害年金にも加入しましょう。


 障害年金の受給該当者の中には発達障害も含まれています。役所に行って手続きさえすれば申請してもらえますので、「あげる」と言っている物は素直にもらっておきましょう。


 特に発達障害を抱えているとキャリアがなかなか積めずに非正規雇用や単純労働に従事せざるを得ない傾向が高いので、一番障害の程度が軽い3級でも月数万円という援助はかなり大きいです。これだけでもずいぶん生活が楽になりますよ。


 こちらも受給することのデメリットは一切ありません。障害年金を受け取っていることは個人情報として厳重に保護されますので漏れる心配はまずないでしょう。

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