第38話 ムカシがぶわーっと

 ADHDにもアスペルガーにも多いとされているのが「フラッシュバック」とも呼べる過去の失敗が突然蘇ってくる事があります。


 戦場帰り(文字通り)の方が患うとされているPTSDをもう少し程度の軽いものだと思っていただければ大体理解できるかと思います(そもそもPTSDが分からないという指摘が来そうですが……詳しくは各自Wikiなどをご参照ください(逃げ))


 私の場合仕事で失敗すると過去の記憶フォルダから、連鎖的に「失敗」のフィルターがかかったデータが芋づる式に吐き出されて、頭の中を一気に覆い尽くしてしまいます。

 そのせいで失敗するたびに人並み以上に苦しんでいます。


 他にもふとしたきっかけ、それこそ「犬が目の前を横切った」とか「炊飯器を見た」とかいうレベルの、本当にどうってことない事をきっかけに過去の失敗がドバッと蘇えって頭の中がそれだけになってしまう。なんてこともたびたびあります。

 調子の悪い日は特にそうで四六時中トラウマが頭の中を駆け巡り、頭を抱えてしまいます。



あくまで個人的な体験談ですが「フラッシュバックが来るぞー」っていう前ふり無しでいきなりドン! と来るのでショックは結構でかいです。

内容もネガティブなものがほとんどで(ポジティブな物は覚えてないだけかもしれませんが)水を差されるような気分になります。


 これは発達障害の方は「脳に焼印を押すかのような」記憶方法を採っており、それで過去を思い返す事が健常者に比べて簡単になっている。と個人的には思っております。

 特にアスペルガーの方はこういった記憶方法が得意とされており、その結果過去の記憶が読みだされやすいのではと思っております。



 またADHDやアスペルガー症候群には「幻覚、幻聴」が症例として挙げられていますが、正確に言えば幻覚や幻聴ではなくこうした過去の事例が突然フラッシュバックしてくるので、一般的には「幻覚を見やすい」とされているのではないのかと思います。


ですので本当の意味で幻覚を見やすいわけではない、と当事者としては思います。

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