第32話 (早)合点承知の助
ADHDは早合点をしてしまう事が多いとされています。
これはおそらくその通りでして、なぜ起こるかというとこれには多動と不注意が関係していて、「話を聞いたら今すぐにでも飛びだしたい」という多動と、「話を最後まで聞き続ける事が出来ない」不注意が悪い意味で重なってしまうから起こってしまうのでしょう。
1を聞いて10を知った「気になってしまう」ので話を聞き終わる前にポーンと飛びだしてしまう事も特に子供の頃は多いと思います。
実際私も子供の頃は話を最後まで聞く時間がもったいなくて話を最後まで聞かない事が多々あり、話している途中で言葉をかぶせる事なんてしょっちゅうでした。
最後まで話を聞くようになった今でも時々早合点や勘違いはしてしまいます。そうでなくても「ああ、アレか」と会話のイメージ画像が浮かんできて、内容が腑に落ちるのにかなり時間がかかったりします。
おそらく多動と不注意以外にもワーキングメモリーや短期記憶の処理能力が低い、あるいは想像力というのが鈍いせいで話の内容と記憶にあるイメージが一致しないというのも大きいと思います。
盛大な空回りをして脳みそがエンストかましているのか、あるいはなかなか話にピントが合わないかのどちらかなのだと思います。
実際、誰かと話をしている中で「アレ、何ていうんだっけ?」っていうのがとっさに出てこないという事が結構ありますのでそこから勘違いが起こってしまうのもあると思います。
(加齢のせいで「あのあれ」が出てこない。というわけではないと思います)
この場合多動や不注意を抑える薬(コンサータが有名ですね)を投与するなり、行動療法で治療するなりすれば、どの程度までかはわかりませんが病状を抑えることはできると思います。
後でお話しますが薬物療法は色々と物議を醸していますが個人的にはやらないよりやった方が良い。と思っています。
自分の力ではどうにもならなければ薬に頼るというと聞こえが悪いですがそれで社会に適合できるというのなら無理してやらずに苦しむよりは本人のためだと思います。
あくまで個人的な意見ですが。
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