第30話 先送りにしてしまう

 ADHDはやるべき仕事を先送りにしてしまい期日前になって慌ててこなすという人が多いです。

 どちらかというと私も先送りにする体質だと思っております。



 何でそんな事をしてしまうのかというと、自分の興味がある事ばかりを「あまりにも優先しすぎて」しまい他の事はやりたがらない。

 という、興味ごとに関する常人には理解しがたい程のアンバランスさが一つにあります。


 普通の人はやりたくない事でも何とかやる気を割り振って作業に入れますがADHDはそれが難しく「飽きたからやりたくない」という恐ろしくワガママな理由で手を付けるのをためらう事があります。


 面白そうなことが目の前に現れると何もかも忘れてそれに飛びつき、飽きたらポイ捨てする思考回路になっていますので例えそれほど苦しいことでなくても1つの事に集中し続ける事も苦手です。



 他にも回避行動と呼ばれるいわゆる「見て見ぬふり」をする頻度が多く、突然掃除を始めてみたり大して好きでもない音楽を聴き始めたりで時間を潰すことも多いです。

 目の前の嫌な事から逃れるためにわざと目の前からシャットアウトして一時しのぎをする場合があります。


 ADHDはある意味「ワガママな子供」みたいなもので興味の持てないことをやらないためなら何でもするみたいな部分もあると思います。


 そして多くの場合、自覚症状はありません。あったとしても「後から考えればわかるのに何故か出来ない」と言語化できずに悩んでしまう事が非常に多いです。

 なおこの回避行動は悪化すると「回避性パーソナリティ障害」という二次障害に発展して、治療を困難にさせる場合もありますので注意が必要です。



 これらの症状は子供の内は宿題を忘れたとかテストの点が悪い程度で済みます。

 ですが、大人になると仕事を先延ばしにしたとか仕事を忘れた等と言う形で現れるため、周りの人に迷惑がかかりますし会社では落ちこぼれになって最悪会社をクビになる危険性もあります。


 ですのでADHDを疑われる方が周りにいるのでしたら本人のためにも周りの人たちのためにも、一刻も早く心療内科を受診する事をお勧めいたします。

 会社をクビになってからでは遅いですよ。

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