第25話 多動が起きるわけ
ADHDには多動がよく見受けられますがこれも前回のお話に出てきた「頭のノイズ」が原因の一つとして起こりうることだと思っております。
前でも述べましたが、ADHDのノイズは「24時間365日工事現場の中にいる」ようなものでそれが聞こえるだけでどうしても落ち着くことが出来なくなってしまいます。
皆さんも工事現場の隣よりも図書館のような静かな環境の方が落ち着くはずですよね? それと同じでただ雑音が聞こえる、それだけで多動が起きてしまう原因にもなってしまいます。
ADHDの方の頭の中は常にノイズにあふれ、暴走する機関車(古いたとえだ)みたいになっているので、そのノイズに気を取られて落ち着いて話を聞くという事が出来ないというのもあるでしょう。
もちろん興味のある事には飛びつくけど、興味が無くなったらポイ捨てするようなADHD特有の興味のアンバランスというのもあるでしょうが、個人的には頭のノイズも多動の理由の一つだと思っています。
大人になると理性が本能を押さえつける事が出来るほど大きくなってくるので、多動性もぐっと押さえつけて理性的な会話や行動が出来る様になります。
そのため成長するとADHDは「治る」と思っている人はお医者さんの中にもいますし、治るとまではいかないものの、主に「子供の病気」として扱い大人は大して問題にはならない。と考えている方も多いです。
実際「大人のADHD」という単語があることそれ自体が「ADHDは子供の病気」というイメージが先行している事を象徴しているんだと思います。
「子供の骨折」とか「大人の骨折」なんて言いませんもんね?
しかし本人はある意味「無理をして」社会に何とか溶け込んでいる方もいますので例え大人だとしても心のケアをしっかりとすることが何よりも重要です。
実際私も大人ですがADHDの症状と思われることで仕事のミスが出て悩んでいます。障害者枠(これは後でお話します)での雇用とはいえいつ会社をクビにならないかヒヤヒヤした毎日を過ごしています。
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