第21話 偽アスペとかふざけんじゃねえぞオイ
何でも聞いた話によるとアスペルガー症候群に憧れてアスペルガーと診断されたい人やアスペルガーを積極的に名乗る人がいるらしいです。
本物(と言っても信じてもらえないだろうなぁ)のアスペルガー患者である私からすればとんでもない話で
「お前みたいなやつのせいでこの病気に苦しんでいる人がとばっちりを受けるじゃないかふざけんな! 肋骨ブチ折られたいのかお前!?」というのが正直な感想です。
第4話でも述べたようにアスペルガー症候群を抱えている人の99,99%はどこにでもいるごく普通の男の子(あるいは女の子)であって才能を開花、それこそ大輪の花を咲かせているような有名人とはかけ離れているどころか正反対の場所にいる人が圧倒的に多いわけなんですよ。
彼ら、あるいは彼女らは何とかして「普通」になろうと毎日毎日必死になっていて、それでも出来ずに落ち込んで酷いと引きこもりやうつになるくらい苦しんでいるんです。
正直アスペルガーを患っている人の苦しみを理解しないでただ成功事例だけを見つめているというのはそれはちょっと、いや「ものすごく」おかしいんじゃないのか? というのが常にあります。
この苦しみを理解しているのならとてもじゃないがアスペルガーになりたいなんて口が裂けても言えないでしょう。アスペルガー症候群というのはそれくらい生活を困難にしている「ビョウキ」なんです。
特に今では会社でも身内でもコミュニケーション能力を重視する傾向があるのにその肝心のコミュニケーションが困難になる病気の苦しさはあなたの想像を遥かに超えるものがあると思います。
まともな人間の中には体験すると狂ってしまう人もいるかもしれません。
というか成功しているアスペルガーの人ってアスペルガーじゃなくても成功できるはずです。
ノーベル賞受賞者がアメリカ人に多いとしてもアメリカ人ならみんなノーベル賞を取れるほど頭がいいかというとそんなわけないですよね?
成功しているアスペルガーの方に憧れるってのはそれと同じくらいの暴論だと思います。
一応見分け方としては偽アスペルガーの人はアスペルガーを一種の「称号」みたいに思っているのでアスペルガーだと思われると喜びます。
そういう人はほぼ全員偽物だと思ってください。
本当にアスペルガーを抱えている人は「闘病生活」で苦しんで疲れきっているんですよ。この病が無ければどれだけ幸せかと心の底から思っています。
というかアスペに憧れる人みたいな本当にこのエッセイを読んで欲しい人に限ってこういうのは
読「ま」ないというか読「め」ないんだろうなぁ。
意図的に脳からの情報をシャットアウトして「あーあー見えない聞こえない」みたいな。
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