第4話 俺はイチローでもエジソンでも織田信長でもねえんだよ!
さて、アスペルガー症候群というと飛び抜けて優れた才能の持ち主がいる。という話を1度くらいなら聞いたことはあると思います。
私も疑われている人を含めてアスペルガーである著名な方は数多く知っています。
相対性理論のアインシュタイン、発明王エジソン、マイクロソフトのビル・ゲイツ、日本の歴史上最も有名な戦国武将である織田信長。
他にも芸能人だとGACKT、TOKIOの山口達也、ジミー大西、将棋の藤井聡太棋士、スポーツ選手だとあのイチローもそうだと言われているそうです。
ですがアスペルガー症候群と思われる人に
「アスペルガーでもこんなに活躍した人だっているんだから頑張って!」
とは「言わないで」欲しいのです。
もう一度言います。
「アスペルガーでもこんなに活躍した人だっているんだから頑張って!」
とは【絶対に言わないで】欲しいのです。
言いたくなる気持ちは分かります。
こんなに活躍した人がいるんだから、あの人だって同じ苦しみを味わっているんだから。だから君が落ち込むことなんて無いんだよ。そう言いたくなる気持ちは分かります。実際私だってかつてはそうだったのですから。
ですが野球少年は誰もがイチローではありません。サッカー少年は誰もが三浦カズではありません。
歌が歌えるからと言って今すぐ歌手デビューできるかと言われれば、「無理だ」と答えるのが普通でしょう。
言い方は悪いですが「凡人」に「天才」の話、それこそ雲の上の人を例に出して励ましても「どうせあの人にはなれっこない」「あの人は特別だから」と思われるのがオチです。
はっきり言って励ましになりません。
「イチローにだって出来る事なんだから君にできないわけないじゃないか!」とか「大丈夫!アインシュタインだって出来た事だから!」何て言いだす奴がいたらあなたはどうしますか?
「アスペルガーでもこんなに活躍した人だっているんだから頑張って!」って言うのはそれと同じです。暴言を吐くのを許してくれるというのなら「知るかボケ」の一言で済まされます。
それに、彼らはやはりアスペルガー以外にも産まれつき持っていたものというのはあるでしょう。仮にアスペルガーでなくても形は違うかもしれませんが才能を開花出来たと思います。
アスペルガー症候群患者の99,99%はイチローでもエジソンでも織田信長でもないんです。
安いラノベじゃないですが、どこにでもいるごく普通の男の子(もしくは女の子)なんです。そこだけはキッチリと分かって下さい。お願いします。それだけでもこの小説を書いた意義はありますので。
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