第1話 男に二言はないのです! 後編

「ナルス、いつになったら仕事をするの?」


「あー、まぁぁたこの話。わかってるって。どうにかナルス~♪」


「ナルスじゃない!!!あんたもう21でしょ!!」


(はっ!俺ってもうそんな歳!?、ネトゲしすぎててわすれてたわー)


「いつ仕事につくのさ!あんたの食費とかネット費とかかかってるんだからね!!」


「じゃー、勇者にでもなるよ」


「ほおぅーー」


俺はそう言い、テレビン(テレビ)のほうに目をそらすと、あるニュースがやっていた。


……「続いてのニュースです。マーフ108年頃に封印されたアース・ドレイクンが何者かによって封印が解かれていました。現在、アース・ドレイクンのダークオーラの影響でモンスターが凶暴化しており、大変危険な状態に陥っています。そこからマース王国はアース・ドレイクンを打倒するため、勇者を募っているそうです。詳細は………」


俺は、期待の視線を感じつつ、回しざるおえない首を母親のほうに顔を向けた。


「言ったよね~。勇者になるって」


「は、はははhhッはッははぁは………は…。」


(えー、いったけどー、いったけどー、えーー、…………どうせ仕事したくないし、冒険にでるふりして楽しよーー)


「男に二言はないっ!」


俺は最高のスマイルをした


窓を、さっと見ると俺が勇者になるという話を聞いたおばさま方が、いろいろな家に伝えていくのが見えた。


「この町の人も期待してるわね~」


「コンコンコン」


家のドアをノックする音が聞こえた。


俺は後悔しかないままドアを開けた。


ガチャ


「ナールス君!ゆうしゃになるんだって?がんばれーー!!」


近所の子供たちが応援しに来たのだった。


「あ、ああぁ、頑張るよ!」


子供たちに全力ビジネススマイルを振りた。


「じゃーねー」


「はあー。帰ったー。なんかもう後には引け…」


「早速明日の朝出発ね!宮殿で申請できるらしいから頑張ってね!!!」


「あ、はい。」



――俺の部屋に移動中――



俺は早速、俺が主人公の世界?に戻った。


〔あ、ブレイブおかえりー〕


〔た、ただいま~〕


〔どしたー?疲れてる感がチャットで伝わってくるぞぉ~〕


あの事をムンクに伝えた。


〔いやー、明日から勇者になるんだ。〕


〔は?〕


〔いやいや、ネトゲの中のことでしょ?〕


〔現実リアルで!〕


〔え!?この間に何があったの?!〕


〔かくかくしかじかで〕


〔それはそれは大変でしたな~。けどネトゲではレベル99の勇者だけど現実リアルは…〕


〔ニートですけど〕


〔お互いさまねっ!〕


このとき、あることを思いついた。


〔実はお願いがあるんだけど、いいかな、ムンク。〕


〔何、かしこまって〕


〔一緒に行かない?〕


〔へ?どこに?〕


〔ぼ・う・け・ん!〕


〔いやいやいやいや!私嫌だよ!ムンク嫌だよ!!〕


〔まあ~、嫌がると思ったし、いいよいいよ~。けど、一緒に行けたらあの因縁も解消すると思ったんだけどな~〕


あの因縁とは、また後日の話である。


〔…………いいよ。行く。〕


〔よっしゃー!じゃあ、明日の朝、王宮で集合ね!〕


〔いいけど、ムンクの顔わかるの?〕


〔まあ、何とかなるよ!〕


〔ねえ、ブレイブ、一つ言ってもいい?〕


〔なに?〕


〔キャラ変わりすぎじゃない?〕


〔ハッ!〕



こうして、ニート勇者は生まれたのだった―!


という夢を見たのだった


という夢を見たい………。



第2話に続く……

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