品性のかけら

 あるところに、乱暴な男がいた。


 彼は粗野な言葉を話し、動作は荒々しく、食事の時もテーブルに足を上げているような始末だった。


 そのため、誰もが彼を「品性のかけらもない男だ」と評したが、八百屋である私はそれは間違いであることを知っていた。


 なぜなら、彼はリンゴのことを「おリンゴ」と言う。


 たまに聞くその一言だけで、私は彼のことを「品性のかけらくらいはある男だな」と思っているのだ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援した人

応援すると応援コメントも書けます

ビューワー設定

文字サイズ

背景色

フォント

一部のAndroid端末では
フォント設定が反映されません。

応援の気持ちを届けよう

カクヨムに登録すると作者に思いを届けられます。ぜひ応援してください。

アカウントをお持ちの方はログイン

フォロー機能を活用しよう

カクヨムに登録して、気になる小説の更新を逃さずチェック!

アカウントをお持ちの方はログイン

フォロー機能を活用しよう

カクヨムに登録して、お気に入り作者の活動を追いかけよう!