第2話死神付きの平民

最初からこんな特異体質ではなかった。

質素なでも、愛溢れる家庭の三女として生まれ10歳までなんの変哲もない幼な子であった。


幼な子であったハズだったんだけど、

ある日私の家に強盗が2人入ってきた。


家にある、宝石や、お金になる物をつぎつぎに袋へ入れて 私たちが眠る 寝室に強盗は入ってきた。両親は起きた同時に撃たれて即死、2人のお姉さん達は寝てる間に静かに殺された。


私もみんなの後を追うはずだった。

でも、私に手をかけた強盗は 誰かに首を絞められ窒息死。

もう1人の強盗は銃弾を何発かわたしに撃ってきたらしいけど、その弾は強盗に当たり 即死。


音を聞きつけた警察が、部屋に入ってきたけど、1人放心しているわたしを見て、「生き残りがいたと」喜んでた。


好きで生き残ったわけじゃない。あの時なんで、殺されなかったのかがわからない。


私は暫くして児童保護施設に入れられた。まあ、当然なんだけど

そこで8年間、過ごした。とても退屈で素晴らしい日々を


18になった私はそこを出なくてはならなくて、悲しくてたまらなかったけど、次に行く場所が決まってたからしょうがなくそこから離れたの。


その、児童保護施設での日々は

決して、楽しいとは言えなかったなぁ。


私に近づく悪い人達は1人残らず、いなくなってたし、施設で呼ばれた名前は

「死神」って言われてたっけ、

まったく、一度も名前では呼んでもらえなかったわ。



で、今私に自害して欲しいと、土下座までして、頼み込んでくるこの国の首領。ああ、惨めだわ。

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