第13話 ど田舎でもインターネットがしたい!テザリングとモバイルWi-Fi



「教えてお兄ちゃん!」


「なんだい、妹よ」


「お盆だし、明日から長野のおばあちゃんちに行くでしょ。おばあちゃんちWi-Fiないけど、それでもネット使える方法ないかな? 滞在期間中にフォロワーさんと一緒にオンラインで3DSする約束しちゃってさぁ」


 するとお兄ちゃんはカチャリとメガネをかけ直して笑う。


「ふふふ……甘いぞ妹よ! それが人にものを頼む態度か? もっと全力をかけたまえ!」


「よろしくお願いしまあああああああす!」


「--よし、上出来だ」


 そう言ってお兄ちゃんは机の上に広げていた某映画の聖地巡礼マップをしまう。毎夏恒例なので私ももう慣れっこだ。作者も夏が終わらないうちに録画で見るつもりらしい。それよりたまには外出て運動不足解消したら、って感じだけど。


「で、なんだったかな。外出先でも3DSをインターネットに接続する方法だったか」


「うん。ちなみに第3話みたいに公衆Wi-Fiを使うのはダメだよ! おばあちゃんち半径5km圏内にコンビニも何もないんだから」


「そうだな。だがスマホは持っていくんだろう?」


「うん、もちろん! 女子高生のマストアイテムだからねっ!」


「ならば今日は”テザリング”を教えてやろう」


「テザリング?」


「そう、分かりやすく言うならば、スマホが受信している電波を他の通信機器にもシェアすることができる機能だ」


「へぇー、そんなのあるんだ」


「ちなみにこのテザリングが国内で流行り始めた頃、”ザリング”と言い間違える人が多くいたが、IT詳しいおじさんが突っ掛かりたくなる案件ランキングの五本指に入りそうな言い間違いなので気をつけような」


「ヒィッ! これ絶対ツイッターとかで言い間違えたら面倒臭いパターン!」


「テザリングは比較的新しいモデルのスマートフォンであればだいたい対応しているはずだ! 下記にやり方をまとめるから参考にしてみてくれ」




【iPhoneの場合】

・設定アプリを開く

・「モバイルデータ通信」を選択

・「インターネット共有」を選択

・「インターネット共有」がOFFになっているのをONにする

・「Bluetoothで接続しますか?」のようなポップアップが出てきますが、必要なければWi-Fi接続でそのまま続ける

・インターネットに接続したい機器で接続設定を行う。自分のiPhoneの端末名(例:〇〇のiPhone)が出てきているはず

・iPhone側の画面に表示されている「”Wi-Fi”のパスワード」を入力し設定完了

・テザリングが成功し、別の端末が接続するとiPhone画面上部に接続中というバーが出てきます。


※iPhone5c以降から対応

※OSが最新版でないと対応していない可能性があります。利用する前にOSアップデートをご確認ください。


【Android XPERIAの場合】

・設定アプリを開く

・「その他の設定」を選択

・「テザリング」を選択

・「Wi-Fiテザリング」をONにする

・「Wi-Fiテザリング設定」から接続のためのIDとパスワードが確認できます


【Android GALAXYの場合】

・設定アプリを開く

・「ネットワーク接続」から「テザリング」を選択

・「Wi-Fiテザリング」をONにする


※自分の持っている機器や通信契約が対応しているか不安な場合は購入した通信キャリアのHPから確認してみましょう。


▼キノコの会社

https://www.nttdocomo.co.jp/service/tethering/compatible_model/

▼三太郎の会社

http://www.au.kddi.com/mobile/service/smartphone/tethering/

▼白い犬の会社

http://www.softbank.jp/mobile/network/tethering/smartphone/




「ただし、テザリングは電波をシェアした3DSやPCで使用した通信料もスマホの通信量に含まれてしまう。つまり、普段から通信制限に引っかかりやすい人はさらにそれを促進してしまうことになる」


「先に言ってよ!!」


 私は慌ててテザリング機能をオフにした。ただでさえ月半ばには通信制限に怯える日々なのに、これ以上通信制限が早まるのは困っちゃう。


「仕方ないな。テザリングでは通信量が足りない……そんな人にはモバイルWi-Fiデビューを勧めよう!」


「モバイルWi-Fi?」


「ああ。スマホよりも若干小回りなサイズで持ち運べるWi-Fiルータのことだ。特に一人暮らしの大学生〜社会人はいっそ家の固定回線の契約は解約して、全てモバイルWi-Fiに切り替えてしまった方が料金も利便性も改善されたりする」


「女子高生は?」


「月額2,000円くらいはプラスでかかるから、お小遣いと要相談だな」


「ぐぬぬ……それにモバイルWi-Fiってなんだか選ぶの難しそう。専門用語が多すぎてどれを選べばいいのかわかんないんだよね」


「そうか? 実は今の所モバイルWi-Fiの通信形式には大きく分けて二つしかないぞ」


「えっ、そうなの!?」


「ああ。一つはY!mobileや携帯キャリア各社が提供しているLTEという形式、もう一つはUX WiMAXが提供しているWiMAXという形式の二種類だ」


「その二つはどう違うの?」


「ほとんど違いはないと言っていい。通信対応エリアと通信速度はどちらもほぼ同じだから、普通に使う分には気にならないレベルだろう。一番の違いは値段と通信制限の有無だな」



・LTE:安いところで月額2,000円台に抑えられる。ただし高速通信は7GBまでで、それ以降は通信制限がかかる。

※特定機種のアドバンスモードであれば通信上限なしだが、WiMAXよりはやや割高


・WiMAX:月7GBまでの安いプランと通信制限なしのプランの両方がある。通信制限なしのプランだと7GBのプランよりだいたい月額+1,500〜2,000円くらい。

※地下や建物の奥深くだとつながりにくいことがあり、LTE形式に切り替えるオプションがある。利用した月は料金が約+1,000円。



「毎月通信制限に怯えている作者は、今月ついにY!mobileのLTEから通信制限なしのWiMAXに切り替えたぞ。これで通信貴族の仲間入りというわけだ」


「月の固定費は増えたけどね……」


「プロバイダ(=Wi-Fi契約の代理店のようなもの)をうまく選べば、割引キャンぺーンが適用されて安くなったりするから、LTEとWiMAXのどちらにするかを決めたらじっくりプロバイダを比較してみてくれ。自分が普段利用しているサービスに近いプロバイダだとポイントキャッシュバックがあったりして割とお得だぞ」


「プロバイダってどんな会社があるの?」


「GMOやSo-net、BIGLOBEあたりがよく名前を聞く会社だな。他にも色々あるし時期によってキャンペーンも様々だ。基本的にはWeb完結型で申し込むサービスの方が割引額が大きいぞ。ただし、プロバイダによってはデフォルトでオプションサービスも申し込むようになっていて、二ヶ月目から知らないサービスの請求がきている! なんてトラブルもあるから、申し込み前に契約内容はよく確認するようにな」


▼参考:プロバイダ比較.net

http://xn--eckwc2b1a4i9522boq6b.net/comparing_wimax.html




「なるほどー、私にはまだ難しいけど、将来一人暮らしとかするときの参考にしよっと」


「はっはっは、励みたまえよ……ってお前、一人暮らしするつもりなのか!?」


「うん! 大学は県外のちょっとレベルを高いところを受けてみるつもりなんだ。憧れの一人暮らしをするためなら受験も頑張るよ!」


「お前……いつの間にそんな意識の高い女子高生に……!」


「一人暮らしなら気兼ねなく抱き枕とか薄い本買えるしね!」


「それが目的か!!」



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作者のプチ補足(13)


なんだかんだでモバイルWi-Fiを愛用してかれこれ5年とかになります。


きっかけは月額の通信料を少しでも抑えたかったから。もともとは固定のネット回線を契約していたのですが、カフェとかでパソコンを使う機会も多いということでモバイルWi-Fiに切り替えました。


ちなみにモバイルWi-Fiルータにありがちなのが、突然電源がつかなくなる、いつも繋がる場所でなぜか電波が繋がらないというバグに近いトラブルなのですが、それを解決するための方法はこちらです。


⑴まず通信制限ではないかどうか確かめます

⑵とりあえず再起動します

⑶それでもダメなら脳内で「(放送禁止用語)」と叫びながら、バッテリーを一度外し、もう一度再起動します

⑷はい、つながった!


IT業界の人と思えない脳筋手段ですが、冗談抜きでだいたいの場合これでどうにかなります。マジで。



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