異邦人パンデミック
@Qtarou
第一章
怖い話 綺麗な月 その一
ア「どなたかいらっしゃいませんか?」
無「どもども」
ア「おやこんばんわ」
ア「夜にくるのはめずらしいですね」
無「今日は月が綺麗ですから」
無「それで、ついつい目がさえてしまいました」
無「雲ひとつなくて、街灯がなくても外を歩けます」
ア「うーん……」
ア「どうやら今日はふたりだけなので、前から思っていたことを、この機会に言いたいのですけど」
ア「さっきの言葉が本当だとして、真面目な怖い話、不真面目な怖い話、どちらを聞きたいでしょうか?」
無「……ええと」
無「突然なんでしょうか」
無「さっきの言葉ってどれのことで?」
ア「月が綺麗という言葉のことです」
無「それの怖い話、ですか」
無「じゃ、とりあえず、真面目な方から教えてください……」
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