[Day009][24]尺も無いのに、無茶ぶり?(苦笑)

<<おぎゃあああ>> :息子の、むーさん。生後2ヶ月半。

『オイラです!』   :父親の、むーさい。生後だいぶ経つ。

「嫁です!」     :母親の、みーさん。生後だいぶ経つ。

 〜こんな展開!   :前記父が、前記母に対して語っている、物語。

 その他は、通常の描写とか、父母の会話とか。

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24話


 〜次の週の水曜日。初会合だ。

 〜スタジオ兼事務所は、文京区にあるらしい。キングレコードとかのあたり。


 〜指定時間よりかなり前に到着。嫁のみーさんが時間についてしっかりしているので、助かった。


「迷子になったの?(笑)」と、みーさん

『オイラだと、時間ギリギリにいっちゃうから』


 〜「おはようございますー!」と元気よく挨拶。


この業界は、どの時間も「おはようございます」だ。

コンビニバイトの時と同様?


 〜受付の人が中に案内してくれた。

 〜控室には、1次選抜に受かった人達が、たくさん。談笑してたり、準備してたり。

 〜幕張での本戦で見知った人もいた。


 〜「ムーズの方々ですね! オーディション突破、おめでとうございます!」

 〜「これからはライバルですね! 頑張りましょうね!」

 〜なんてテンションで話しかけてくる人も、互いに無視する人もいる。



 〜(事務局の人に)「こちらへどうぞ!」とうながされ、大きな鏡が壁面に設けてあるスタジオに入るオイラ達。



 〜入って、メンバーが集合するや否や、女性の先生が厳しい口調で言った。


 〜「それではみなさん。これから練習を始めるのですが」

 〜「子供だからって、人様にお見せするものです。できない家族は、どんどん置いていきます」


 〜SKEの初期と同様、こえーこえー


嫁がAKB大好きで、ライブDVDを大量に持っている。ドキュメンタリーとかも。

なので、オイラもいつのまにか、ある程度は詳しくなった。

推しは、ゆいはん。理由:真面目に頑張ってるから


 〜「各ファミリーさん、子供をサポートするサポートメンバーを1人出してください」と先生。

 〜どっちがいく? まずは、むーさいかな?

 〜そう言う嫁の提案にのり、オイラはむーさんを抱っこして、練習に入る。


 〜大きな鏡の前に整列。オイラ達は、前列3列めの、右から2番めあたりの、「あまり目立たない」ポジション。


 〜「では、KZK初公演のために、夏元先生に作って頂いた曲をかけます!」と先生はいい、曲が再生された。

 〜いかにも夏元さんらしい歌詞の曲



 〜「こんな感じの曲です。では、これからフリを当てる(振り付けの事)ので、必死についてきてください!」

 〜ジョニージュ事務所のヨンチェ先生ばりの、厳しい展開と怒号。

 〜むーさんは赤ん坊だから、振付覚えられないもんね。

 〜結局、サポートメンバーのうちらが頑張らないと。


「そんな難しいの?」と、嫁。

『フォーメーションがあるから』と、オイラ。

「むーさんを運んだりするんだね」

『結構大変。あわててポジションチェンジすると、他の家族と激突するし』


 

 〜そして、夏元先生がお作りになった曲を、1回、2回と、何回も繰り返す。

 〜オイラはハアハアと息切れ。池袋に住んでいた頃は、DDR(ダンス・ダンス・レボリューション)をよくやっていたけれど、それどころじゃない運動量

 〜「こんなことで疲れてたらダメ! やる気あるの?」と、先生にガッツリ怒られる。

 〜息子のむーさんは、抱っこされているだけなので大丈夫。大人は大変だ。


「あははは」と嫁。


 〜「一旦、少し休憩します」と言って、鏡張りのスタジオから出て行く先生。

 〜サポートメンバーであるオイラは、休憩に入った瞬間に地べたにふっ潰して、ハアハア! ハアハア!

 〜「がんばったね」と言って、嫁のみーさんが、むーさんを預かってくれる。

 〜『たいへんだよ、ほんと』と、息も絶え絶えにオイラ。



 〜休憩が終了した次のターンは、サポートメンバーの交代(サポメンが複数の場合)を告げられた。

 〜今度は、嫁のみーさんが、息切れしながら必死に練習にくらいつく。


 〜「ちなみに、サポメンの保護者さんは、今割り当てた曲をそれぞれやってもらいますから!」と先生

 〜いつの間にか、曲の割当が決まっていた?

 〜はええな!


「あはははは」


 〜はたしてオイラ達は、この厳しいトレーニングについていけるのか?

 〜そして、お披露目の初ライブに立てるのか!


「センターで!」と嫁が突然言い出した。

『え!? センターまでは目指さなくていいよ(笑)」と、オイラ。

「むーさんがセンターで!」


 〜そんな、みーさんの野望が入ったところで。

 〜野望は、言い出しっぺに達成してもらおう。


「むーさいがサポートする曲での、むーさんセンターで!」

『そういうのは目指す人がやるべきだよー(苦笑)』

「むーさんが、目指してるかもしれないよ?」

『かもしれないけど』

「かもしれないなら、目指さないと!」

『言い出したみーさんがいくべきじゃない?』

「インストラクターさん次第だよ!」

 

と、押し問答(笑)

センター目指すまでの話を即興で作って、あと2話で締めるとか、無茶でしょ(笑)

嫁のSっぽい無茶振りをなんとか跳ね返そうとするオイラ。



 〜てなわけで、センターを目指すサポートメンバーがどっちになるべきか、問答が勃発してるけれど、どうなる?

 〜次回に続く!


「よこく!」


 〜厳しいトレーニングを受けるオイラ達3人組。オイラことむーさい、嫁のみーさんはヘトヘト。むーさんは動かされているだけから大丈夫!

 〜次々と脱落していくサポートメンバー家族。はたして、ムーズのメンバーは大丈夫か!

 〜みーさんが現実世界で言い出した、めちゃめちゃ高いハードルはどうなる?

 〜次回! どきどきオーディション! お楽しみに―!


<続く>

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