[Day002][02]大抵は、判定負けします

【用例】

<<おぎゃあああ>> :息子の、むーさん。生後2ヶ月半。

『オイラです!』   :父親の、むーさい。生後だいぶ経つ。

「嫁です!」     :母親の、みーさん。生後だいぶ経つ。

 〜こんな展開!   :前記父が、前記母に対して語っている、物語。

 その他は、通常の描写とか、父母の会話とか。

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<<ビクンッ!>>


『おわあ!』と、オイラ。

ベビーベッドでスースー寝ていたはずの息子、むーさんが、突然ビクッてなって、一瞬だけ起きたんだ。


『んで、即寝(笑)』と、むーさいこと、オイラ。

「毎度、なんなんだろうね」と、嫁の、みーさん。


ホント、なんなんだろう。この一瞬の覚醒は。

むーさんは、しょっちゅうやらかす。


「それは良いから、じゃあ続き! 第2話!」

『あいよ。って、何だっけ?』

「ちょっと! メグライブでしょ!」

『そうだった』


むーさんの覚醒で、お話が全部すっ飛んだ。


えっと、公園でライブした話はしたんだよな。

このあと、どう展開すればいいの?

正直、読書経験に乏しいオイラは、展開の仕方が全く分からない。


まあでも、メンバーを5人ぐらいまで増やせばいいんだよね?

アイドルなんだし。

確か、アイドルは増殖するものだったはず。

エグザイルだって増えてるし。


「ライブでやった曲って?」

『ああ。そういえば』


ライブが終わった後にやった曲が決まるという、見切り発車っぷり。


 〜曲は、カンフーっぽいやつだった。


「カンフー?」

『そうそう。 むーさんが、いつもやってるやつ』


息子のむーさんをお風呂に入れるのは、オイラの係。

むーさんを湯船に入れてから、先に嫁に引き渡すのね。

赤ん坊だし、5分も10分も湯船に入れてたら、絶対のぼせる。


後からオイラもお風呂から出て、寝室に行く。

すると大抵は、嫁のみーさんが、息子のむーさんと二人で遊んでいるわけだ。


「あっ! お父さんが帰ってきた!」

「シュシュシュシュシュ!」


と、嫁のみーさんは、息子のむーさんを、操り人形のように操って、

むーさんパンチを繰り出してくる。


『うおっ!』

やられたフリしてあげるのが、大人ってもんだよね。


「うぃなー! (裏声)」

むーさんは、両腕を高く掲げて、ガッツポーズ。(WINNER)

って、嫁が操ってるんだけどね。


オイラも反撃する。シュシュシュ!


「コテン。 死亡」

倒れ伏す、むーさん。(嫁が操っている)


いや、倒れられると困る。


『んー! ザオリク!』

(※ザオリクは、ドラクエに出てくる、人を生き返らせるための呪文)


「はっ! 生き返った! シュッ!」

「うぃなー! (裏声)」


ザオリクで生き返ったばかりの息子は、その瞬間にオイラにジャブを一発お見舞い。つまり、オイラのヒットポイントを1だけ削る。

その瞬間に、勝手に試合をタイムアップにするんだ。(嫁が)


えー! 判定勝ち?

あと、オイラ、ヒットポイントが息子と同じなの?

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