Sequence4 イケメンクズ男の〝子育て本〟

スイス、ジェネーブ生まれのルソーはたいそうイケメンであったそうな。

勉学は好きだが金がなく、生活に困った彼は、様々な裕福な女性のヒモになりながら様々な思想を繰り返したという。


そんな彼は、人間不平等起源論王権神授説の否定を唱えた。

おいおい……今まで散々貴族の娘王に近い存在にお世話になっておきながらそりゃねーだろ。


そしてさらには、完全なるフィクション小説である、「エミール」を執筆。

エミールは世界最初の子育て本(小説)である。


ルソーは、子どもには固有の活動があり、子ども時代をかけがえのない時代と考えたわけだ。

大人に成るために子ども時代を犠牲にする教育のあり方は、子どもの幸福を奪うものであると考えるのである。


この考え方が当時ブレイクし、ルソーは「子どもの発見者」と呼ばれ、教育小説(フィクション)「エミール」は、〝子どもの聖書〟と呼ばれている。


さて、そんな子どもの聖書エミールには「消極教育」を行うべきだ、と書かれている。

消極教育とは、「子どもが求めるまでは、教えてはならない」ということだ。

子どもは好奇心が旺盛であり、なんでも知ろうとする。

そう、子どもが「何故飛行機は飛ぶのだろう?」と疑問を持った時、初めて教えてやる。

そうすることにより、知識や興味が増していくということだ。


当時は、子どもは親の従属物であると考えられ、外に出るときは「ハーメス」という手綱をつけられていた。

ルソーは、それは間違っている。子どもには子どもの独立した人格があると唱え、

大人が知識を押し付けるのではなく、子どもに興味をもたせることが大切と唱えたのだ。



おわかりだろうか。

ルソーの唱えたこの思想が、現代の我々で言う、「」である。

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